熱さのない冷めた復讐の連鎖がなんとも虚無的です
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2015/08/19
- メディア: Blu-ray
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新鮮な感じで面白かったのですが、なんとも表現の難しい映画です。復讐ものですがアクションものではなく、サスペンスであってもドキドキはほとんどなく、そもそも復讐する主人公のドワイト(メイコン・ブレア)は、何ともはっきりしないキャラクターで、それがいいのですが、初っ端のホームレス状態から、ひげも剃り、伸びた髪も切り、それなりにきちんとした服装をした時の何とも言えない、思わず笑いも出そうな、その弱々しさが意表を突いてユニークです。
とあるビーチで廃車同然の青いセダンにひっそりと暮らす、ホームレスのドワイト。
ある日、警察に呼び出された彼は、そこで衝撃の事実を告げられる。
彼の両親を殺害した犯人が司法取引に応じ、刑期満了を前に、釈放されるというのだ。
あまりのショックに我を失ったドワイトは、オンボロの青いセダンを走らせると、
釈放された犯人のもとに向かう。
ただ一人、金も地位も理解者もないまま、「復讐を果たす」という、
唯一の目的のためだけに…。(公式サイト)
アメリカ(多分アメリカ映画だと思いますが…)は時々こういういい映画を送り出します。
その映画は多くの場合かなり虚無的です。
終りのない復讐劇に熱さはありません。ドワイトに人を殺すほどの怒りは感じられません。そして復讐された家族、兄弟を殺され、車のトランクに押し込められた男にも復讐に燃えるような熱さは感じられません。
静かに進む終りのない復讐。
それでも、ジェレミー・ソルニエ監督はこれではいけないと思ったのでしょうか? エンディングでかすかに復讐の連鎖を断ち切ろうとはしているようです。
公式サイトにも流れていますが、この曲が映画の雰囲気をとてもよく現しています。どこに使われていたのか、すでに記憶はありませんが…。
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