神は存在する 彼女の名はペトルーニャ、というマケドニア映画 邦題は「ペトルーニャに祝福を」という優しいタイトルになっていますが、英題は「GOD EXISTS, HER NAME IS PETRUNYA」です。マケドニア語の原題も同じ意味らしく、そのまま日本語にすれば「神は存在する 彼女の名はペトルーニャ」です。ギリシャ正教とか東方教会と呼ばれるキリスト教の世界の話...
映画菅田将暉、高畑充希共演を期待したのにお茶くみだけだった これまでですとDVDでは見るにしても公開日に劇場へ足を運ぶような映画ではないのですが、菅田将暉さんと高畑充希さんの共演であればと早速見に行きました。それに、新型コロナウイルスのせいで製作される映画も少なくなっているのか、特に海外からはあまり映画が入ってこなくなっているような気がします。見たいと思う映画が少...
女はコワイは今の時代では女性蔑視っての知ってた? 先週末に、どんな映画が公開されるのかなとざっと映画.comを見た時には見ることはないだろうと思っていた映画です。が、ふと目にしたFilmarksだったか、映画.comだったかの感想で見ることにしました。ただ、点数が1だったか2だったかの良くない評価です(笑)。もともとあまり感想は読まないほうですし、読むにしても点数...
ウィリアム・ニコルソン監督自身の両親追憶映画 すごい映画ですし、面白いです。老年夫婦の離婚話ですが、その離婚話自体が類似の映画とは随分かけ離れていますし、台詞だけではなく頻繁に語られる詩などの言葉にいろいろ意味が込められているようです。とにかくいろんな見方ができる映画で、ウィリアム・ニコルソン監督(脚本も)は一体どこへ持っていこうとしているのか考えさせられてしまい...
山田孝之が頑張るも、「劇」のまま映画にならず 佐藤二朗さんという方を、ああ、あの映画のと、はっきり思い出せるものはありませんが、なんとなく知っている俳優さんではあります。その佐藤さん、「ちからわざ」という演劇ユニットを主宰しているそうです。この映画もそこで2009年に初演された舞台劇がもとになっているとのことで、映画では「原作・脚本・監督:佐藤二朗」となっています...
感傷的な内容をさらりと描いて好印象、ロベール・ゲディギャン監督 ロベール・ゲディギャン監督が「フランスのケン・ローチ」と言われているとの宣伝コピーがありましたので、疑り深い私は(笑)海外のサイトを調べてみました。すみません、確かにそうしたニュアンスで語られている批評がたくさんありました。海辺の家族たち / 監督:ロベール・ゲディギャンずいぶん演劇的...
旧東ドイツのボブ・ディラン?の伝記映画 ゲアハルト・グンダーマン。旧東ドイツ時代から東西ドイツ統一後の東ドイツで活躍したというシンガーソングライターで、昼間は褐炭採掘場で働き、仕事が終わるとステージに立っていたということです。そのグンダーマンの伝記(的)映画なんですが、実は彼は秘密警察シュタージへの情報提供者だったという話です。グンダーマン 優しき裏切り...
子育ては母親の仕事か?あたかもそう言っているかのような… 椰月美智子さんという作家の同名の原作があります。知らない作家さんですが、児童文学でたくさん賞をとっているようです。ただ、この「明日の食卓」は母親の話ですので大人向けの作品です。下の画像にあるように菅野美穂さん、高畑充希さん、尾野真千子さんの三人が同じ「石橋ゆう」という名の10歳の息子を持つ母親を演じています...
モロッコ、アトラス山間部に暮らすアマジグ族の姉妹と結婚式 「モロッコの山奥に暮らすアマズィーグ族の姉妹、ハディージャとファーティマ。アトラス山脈の壮大な自然の中、自身の夢と伝統や慣習のあいだで揺れ動く心のうちを親密な映像で紡いでいく。(公式サイト)」という映画なんですが、なんだか膜が張ったような掴みどころのない映画でした。ハウス・イン・ザ・フィールズ / ...
石井裕也監督、覚醒す!と思いきや… 石井裕也監督、覚醒す!これまでの石井監督の印象は、映画としてうまくまとめる能力は高いけれども、今の時代や社会にあまり直接的なコミットメントをしない印象でしたが、この映画はちょっと違っていました。たまたまの1本なのか、なにかが変わっていく初めの1本なのか?茜色に焼かれる / 監督:石井裕也世の中は理不尽なことばか...
アンソニー・ホプキンスさんアカデミー賞主演男優賞受賞! アンソニー・ホプキンスさんが、今年2021年のアカデミー賞主演男優賞を受賞しています。アカデミー賞自体にも受賞作品はできるだけ見ようと思う程度の興味しかなく、授賞式も見たことがないのですが、それでもネットニュースのタイトルに今年の授賞式に「異例」とか「予想外」などの言葉がついていたのは記憶しています。今、1、...
舞台劇のノリで映画を撮ってみたら… 3年前の映画「君が君で君だ」のハチャメチャぶりが気に入って記憶に残っている松居大悟監督です。この「くれなずめ」までの間に2本ありますがあまり食指が動かず、やっと今作は期待できそうということで…。くれなずめ / 監督:松居大悟あまり映画的じゃない舞台劇映画的テーマはゴーストものネタバレあらすじとちょいツッコミ俳...
実録ヤクザ路線の時代劇化を目指すも… 痛いし、汚い映画です(ペコリ)。暴力シーンや女性の扱いにもうんざりしましたが、でもまあ、そういう映画ですし、松坂桃李さんがよかったのでいいんじゃないでしょうか。「凪待ち」を見て白石和彌監督の評価が上がりましたので見てみた映画です。孤狼の血 / 監督:白石和彌"血沸き肉躍る、男たち渇望の映画"ってか実録ヤクザ映...
ベトナム人技能実習生のある現実、なのだが… 映画の宣伝コピーに「技能実習生として来日したベトナム人……」とあれば、ほとんどの人は、技能実習生が不法な労働時間や賃金未払いなど過酷な環境で働かされる実態に迫った映画だろうと予想します(しないかな?)。でも、ちょっと違っていました。おそらく藤元明緒監督にしてもそうした予想はわかってのことだと思われますので、それをどう捉え...
ガイ・リッチー監督のクライム・アクション・コメディ マシュー・マコノヒーさん目当てで見た映画ですが、「ビーチ・バム まじめに不真面目」にしたほうがよかったかも(笑)。ジェントルメン / 監督:ガイ・リッチーいきなりネタバレしますが… ネタバレあらすじとちょいツッコミガイ・リッチー監督 いきなりネタバレしますが… 気にしなくていいと思います...
「羊飼いと風船」にいたるペマ・ツェテン監督の過渡期の映画 ペマ・ツェテン監督の2015年の作品、先日見た「オールド・ドッグ(2011)」と「羊飼いと風船(2019)」のちょうど真ん中、それぞれその間にもう一作ずつあるようでそれは見ていないのですが、映画のつくりの変化になるほどと思える映画です。タルロ / 監督:ペマ・ツェテンこだわりをすごいと感じるか...
松山ケンイチさんの映画としか言いようがない この映画、松山ケンイチさんのそこまでやるか?!につきます。「BLUE/ブルー」ではボクサーらしい身体に絞りきっていましたが、こちらは20kg増らしいです。その「BLUE/ブルー」を見た際に見ていないことを思い出し見てみました。聖の青春 / 監督:森義隆不思議の世界、将棋界松山ケンイチであることを忘れる...
看板の裏表と人間の裏表 今日の今日までハリウッド、少なくともアメリカ映画だと思いこんでいました。それゆえDVDでいいやとスルーしていたのを「ノマドランド」を見たことから、そういえばと思い出して見てみましたら、こんな映画だったの?! とびっくりした次第です。スリー・ビルボード / 監督:マーティン・マクドナーオチなしじゃん! 登場人物みなディスコミュ...
映画から10年の今、老犬はいまだ死なず…を願う 今年の2月に見た「羊飼いと風船」のペマ・ツェテン監督、2011年の作品です。その年の東京フィルメックスでグランプリを受賞しています。オールド・ドッグ / 監督:ペマ・ツェテンラストシーンで一気にたちのぼる物語性馬、バイク、走り抜けるトラック息子夫婦の不妊 テレビ放送、チベット人の警官、教師ネ...
誰も傷つかいない閉じた世界の恋愛ファンタジー この人たちの頭の中には恋愛しかないのか?(笑)という映画です(ペコリ)。全編いわゆる恋バナの映画です。街の上で / 監督:今泉力哉誰も傷つかない(漫画的)恋愛ファンタジーネタバレあらすじとちょいツッコミ恋バナだけでは先がなくはないか…誰も傷つかない(漫画的)恋愛ファンタジー今泉力哉監督の映画、...