最新映画一覧

空の瞳とカタツムリ

2019.03.29

さ行,

いつになったら女性は脳内男性から開放されるのだろうなんとなくタイトルに惹かれ、上映劇場の紹介に「荒井晴彦が企画、荒井美早が脚本化」とありましたので見てみました。空の瞳とカタツムリ / 監督:斎藤久志公式サイトによりますと、荒井美早さんは1986年生まれですから現在33歳、映画の内容からしてへぇーと思ったのですが、さらにびっくりしたのは監督の斎藤久志さ...

ブラック・クランズマン

2019.03.27

は行,

これをアメリカのお話と思ってはいけない。予告編ではコメディっぽい印象を受けたのですが、笑えるところはまったくなく気分が悪くなるような映画でした。これがアメリカの1960年、70年あたりの現実であり、また現在でもその根がなくなっているわけではないことを考えれば、スパイク・リー監督が「グリーンブック」のアカデミー作品賞受賞に怒るのもよくわかります。ブラック・ク...

たちあがる女

2019.03.24

た行, , 褒めてる映画

ベネディクト・エルリングソン監督の「地球温暖化」への強烈なメッセージ「たちあがる女」なんてもんじゃないです。「Woman at War」まさしく「たたかう女」です!ただ直球勝負ではなく硬軟織り交ぜて作られており、とてもバランスがよく、面白いですし、考えさせられますし、でもどうしたらいいんだろうと立ちすくむしかない今の私たちを的確に表現しています。立ち上が...

マイ・ブックショップ

2019.03.22

ま行, , 褒めてる映画

イギリスの田舎の風景は美しく、エミリー・モーティマーもいいひとりの女性がイギリスの田舎町に本屋をひらく、ただそれだけ話なんですがかなりよかったです。ゆったりしたリズムと間合い、そしてなんといっても、その女性フローレンスをやっているエミリー・モーティマーさんがいいです。マイ・ブックショップ / 監督:イザベル・コイシュ久しぶりのイザベル・コイシェ監督、...

サンセット

2019.03.20

さ行,

上から目線の映画はつくり手が望むほど人には伝わらない「サウルの息子」のネメス・ラースロー監督の長編2作目です。もし、この映画を見ようかやめようかと迷ってこのサイトにこられた方がいましたら、是非見てください、そしてどう感じられたか教えてくださいと答えます。そういう映画です(笑)。サンセット / 監督:ネメシュ・ラースロータイトルの「サンセット」、映画を...

ROMA/ローマ

2019.03.18

英数字, 英字

キュアロン監督のクレオ(Liboさん)への愛情の深さを感じる映画Netflixのネット配信でしか見られないのかと思っていましたら、先週からイオンシネマで劇場公開されたアルフォンソ・キュアロン監督の「ROMA/ローマ」 です。映画の内容だけではなく何かと話題の多い映画なんですが、意外にも入りはよくありませんでした。ネット配信で見た人が多いのでしょうか。ROM...

まく子

2019.03.16

ま行,

前半は鶴岡慧子監督のうまさが光るが、後半は物語として厳しい…。何を見ようかとざっと映画の公開情報を見ていた際には、これは見ることはないかなと思っていたのですが、その後ふと鶴岡慧子監督の名前が目に入り、ああそういえば「過ぐる日のやまねこ」でかなり辛辣なことを書いたなあと思い出し、ちょっと反省の意味も込め公開日初日に見てきました。まく子 / 監督:鶴岡慧子...

岬の兄妹

2019.03.13

ま行,

つくり手の意志がみえなければ映画にならない地の果てのイオンシネマまで行って見てきました。エンドロールの配給(協力?)でしたかにイオンシネマの名が入っていたような…。そういえば「ROMA/ローマ」も配給すっ飛ばしてイオンシネマが(多分)Netflixから買ったとか、Netflixが売ったとか、あるいは配給システム崩壊の前触れ?岬の兄妹 / 監督:片山慎三...

あなたはまだ帰ってこない

2019.03.11

あ行,

マルグリットのメラニー・ティエリーがいい「あなたはまだ帰ってこない」って、こんな情感も何もあったものじゃないタイトルによくもOKが出たものだと思います。原作はマルグリット・デュラスの自伝的な小説『苦悩』、普通原作の日本語訳があればそれを使うんじゃないかと思いますが、今は散文系タイトルが受けるんでしょうか。あなたはまだ帰ってこない / 監督:エマニュエル・フ...

天国でまた会おう

2019.03.09

た行,

面白い物語なのに焦点が定まらず…。映像的にはロマンチシズムの香りがします。ふと「レ・ミゼラブル」が思い浮かぶようなクラシカルでロマンチックなフランスっぽい映画です。ただ、物語自体は第一次世界大戦というヨーロッパを疲弊させた戦争後の話ですので、そんなに明るい話ではありません。天国でまた会おう / 監督:アルベール・デュポンテル私は読んでいませんが、同名...

グリーンブック

2019.03.07

か行,

日本にもグリーンブックがある…?予告編を見ればおおよそ映画の内容は想像がつくこととアカデミー賞自体にさほど興味がないこともありスルーの予定でしたが、スパイク・リー監督が、この「グリーンブック」に作品賞が与えられた時に席を蹴ったというニュースを見て興味がわき見てみました。グリーンブック / 監督:ピーター・ファレリー予想したとおりのパターン映画でしたし...

ナポリの隣人

2019.03.04

な行,

人はわかりあえないし、所詮身勝手なもの…2011年の「最初の人間」以来のジャンニ・アメリオ監督です。寡作の印象の監督ですが、IMDbを見ますとそうでもなさそうで、TVやらドキュメンタリーやらと結構いろいろ撮っているようです。ナポリの隣人 / 監督:ジャンニ・アメリオ最後まで焦点の定まらない映画でした。終わってみれば、ああ、父娘の話だったのねとわか...

THE GUILTY ギルティ

2019.03.01

英数字, 英字

会話は電話のみ、電話の向こうに見えたのは…自分?登場人物(実質的に)ひとり、ワンシチュエーション、会話は電話のみ、といいますと「オン・ザ・ハイウェイ」という映画がありました。あの映画では常に後ろへ流れる夜景という心象的な風景が多用されていましたが、この映画は緊急通報センター(正式名称は?)というほぼ密室状態ですので、ほとんどすべてが主人公アスガー(ヤコブ・セーダー...

金子文子と朴烈

2019.02.26

か行,

チェ・ヒソの文子は現実の文子を思わせる半年くらい前に金子文子の獄中手記『何が私をこうさせたか』を読んだばかりですので、個人的にはとてもタイミングのいい映画でした。月曜日の昼間に観に行ったのですが、意外にも(ペコリ)そこそこ入っており、ちょっと驚きでした。金子文子と朴烈 / 監督:イ・ジュンイク『何が私をこうさせたか』は、映画の中でも文子が獄中で執筆す...

アリータ:バトル・エンジェル

2019.02.24

あ行,

求められているのは、CGI よりもND(ニュー・ドラマツルギー)今気づいたのですが、これ、ジェームズ・キャメロンさんは監督ではなくプロデューサーなんですね。やたらキャメロン、キャメロンとうたってありますので監督だと思っていました。アリータ:バトル・エンジェル / 監督:ロバート・ロドリゲスまあ、ハリウッドですので監督でも製作でもどちらでもいいのですが、...

半世界

2019.02.22

は行,

チャンチャンとオチをつけたら「半世界」にはならないと思うけど…「半世界」ってタイトル、惹きつけられます。小石清さんという写真家の連作につけられたタイトルから取っているとのことです。小石さんには『初夏神経』という写真集があるようですが、簡単に買ってみようという金額ではありませんでしたので図書館で借りることにしました。半世界 / 監督:阪本順治映画の内...

レット・ザ・サンシャイン・イン

2019.02.20

ら行,

中年の恋愛を不倫系悲恋ではなく描けるのはフランスだけ「カイエ・ドゥ・シネマが選ぶフランス映画の現在(名古屋シネマテーク)」という企画上映の一本で、ジュリエット・ビノシュさんが主演の映画です。レット・ザ・サンシャイン・イン / 監督:クレール・ドゥニ「レット・ザ・サンシャイン・イン」と言えば「ヘアー」の「Aquarious〜Let The Sunshin...

愛と銃弾

2019.02.18

あ行, , 褒めてる映画

イタリアン・ハードボイルド・フィルム・ノワール・ミュージカル映画これは、配給の宣伝担当を褒めたいですね(笑)。「愛と銃弾」なんてタイトル、むちゃくちゃそそります。まあ、原題も近い意味なんでしょうが、下に引用した画像といい、「死んでも、愛して。」とか、このなんともいえないクサさの同居した切ないかっこよさ、どう考えてもフィルム・ノワール系のクライムものを思わせます。...

女王陛下のお気に入り

2019.02.16

さ行,

女性三人の愛憎劇とみるのが妥当かな…これ、基本的な話は史実なんですね。ウィキペディアを読みますと1705年から1710年くらいの話で、日本では元禄、徳川五代将軍綱吉の時代です。アン女王がサラと幼馴染であることや、17回も妊娠し、流産、死産、早世でひとりも成人しなかったことも事実のようですし、アビゲイルもサラの従妹として実在の人物です。女王陛下のお気に入り...

洗骨

2019.02.14

さ行,

ラスト、洗骨&〇〇シーンの静かな盛り上げ方がうまいですチベットの鳥葬という埋葬方法を知ったときは、驚きはしてもその文字からおおよそ想像はできたのですが、この洗骨というのは、骨を洗うことはわかっても具体的にいつどうやって洗うのかは想像できません。洗骨 / 監督:照屋年之映画を見るとわかります。ちょっと驚きます。でも次第に厳粛な気持ちになってきます。映画...