マッツ・ミケルセンを生かせず単調に終わる これはそもそもの企画が無理なんじゃないでしょうか。登場人物は実質的にひとりです。北極圏のどこかに小型飛行機で不時着した男が救助を求めるが救助のヘリも強風で墜落、やむなく生存者の女性パイロットを連れて自力での生還を試みるという物語で、その女性は負傷して最後まで意識は朦朧で会話はできず、ただただ最後まで男のハアハアという息切れ...
(DVD)篠原涼子ってスゴイね。 面白かったです。DVD鑑賞ながら結構集中して見られました。人の「生」と「死」の境界線という個々の局面では永久に結論のでないテーマがドラマというフィクションの世界にうまく落とし込まれています。まあこれは原作のものでしょうが、映画としては特に篠原涼子さんの演技が素晴らしく、現実感の薄いセットやライティングの中のリアリティある薫子(篠原...
下ネタ好きにはオススメ、シャーリーズ・セロンファンにもオススメ 下ネタも臆することなくやれば下品さも薄まるかどうかという映画です(笑)。正直薄まっちゃいませんが、まあ、シャーリーズ・セロンだから許しましょ、というところでしょうか。ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋 / 監督:ジョナサン・レヴィンアメリカ合衆国国務長官シャーロット・フィールド(シ...
ルイ・ガレル、映画で戯れる ルイ・ガレルさん、無茶苦茶楽しんで映画つくってます。公式サイトにある「フランス映画界きってのサラブレッド」という枕詞(的な)がフランスでも言われていることかどうかはわかりませんが、こういう(映画の)センスには二世、三世という環境が大きく影響しているように思います。パリの恋人たち / 監督:ルイ・ガレルどの国にも様々な価値観...
(DVD)サラリーマンから将棋のプロへ 将棋の世界のことなどまったくわかりませんが、こういう映画を見ますと藤井聡太くんは超超天才なんだということがわかります。プロの棋士になるためには、奨励会に入り26歳までに三段リーグ戦で上位ふたりに入らなくてはいけないらしいのですが、この映画の主人公で自伝小説の原作者瀬川晶司さんは、年2回あるリーグ戦に8回のチャンスがあったのに...
二人の教皇が互いに赦しを請い、そして与える Netflix オリジナルの映画はネット配信の1週間前にイオンシネマで劇場公開するパターン(契約?)が定着しているようです。この映画もそうで、ネット配信は12月20日からされており、その1週間前からイオンシネマで公開されていました。このパターンはこれまで数本見に行っていますが、そのどれも客の入りはあまりよくありません。と...
解凍された鯉とザ・ピーナッツ「恋のバカンス」? 「73歳、年金暮らし。それはあまりにも突然の余命宣告・・・。自分の<お葬式計画>に奮闘するエレーナの笑って泣けるやさしさに包まれる物語!!(公式サイト)」といったいわゆる終活ものというよりも母と息子の再生物語のような映画です。私のちいさなお葬式 / 監督:ヴラジーミル・コット英題は「Thawed Carp...
撮りたいものがわからない 「愛の小さな歴史」ってタイトル、中川龍太郎監督の2015年の映画にありますが、知らないということはないでしょうから、わかってやっているんでしょう。それに副題が「誰でもない恋人たちの風景vol.1」ということですので連作として撮っていくということかと思います。愛の小さな歴史 誰でもない恋人たちの風景vol.1 / 監督:越川道夫...
イラン社会の3人の女性、過去、現在、未来(となるか?) それにしても「ある女優の不在」とは無茶苦茶な邦題をつけたものです。原題は「Se rokh」、Google翻訳で調べてみたんですが、何語なのかもわかりません。映画の言語はペルシャ語、アゼルバイジャン語、トルコ語となっており、そのいずれかとは思いますが変換されません。想像ではペルシャ語の音をアルファベット表記に当...
労働者よ、もっと怒れ!とケン・ローチ監督は言っている ケン・ローチ監督はもともと策を弄するような映画は撮らない直球勝負の監督ですが、前作の「わたしは、ダニエル・ブレイク」からさらにその傾向が強まり、この映画では行くところまで行っている感じがします。言い方を変えますと、ケン・ローチ監督、前作にも増して心の底から怒っています。家族を想うとき / 監督:ケン・ロ...
エンタメ映画の王道でシリーズ化をねらう? 特に何かを期待して見るような映画ではなく(批判ではない)、映画の楽しみ方のひとつとしてはありかなという映画です。笑いの要素がやや不足してはいますが、全体としては楽しめます。個々の俳優を見る映画でもあります。カツベン! / 監督:周防正行と言ったことよりも、この映画の企画がどういう形で生まれてきたか興味がありま...
前半の完成度は高い、特に山田真歩さんがすばらしい。 前半は賞をとってもいいレベルでした。後半もダメというわけではないのですが、おそらく企画の性格上やむを得ないのでしょう、説明的なシーンが多くなりますし、話を前向きにまとめようという意図があからさまになってきます。夕陽のあと / 監督:越川道夫鹿児島県長島町という町の町おこし映画だったんですね。島の町の...
父と息子の軋轢と邂逅ではなく男たちの諦観の物語 189分、およそ3時間の映画です。前作の「雪の轍」が196分ですので、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督にはこの長さがないと語りきれないということなんでしょう。前作では人の業のようなものを延々語ったものの、最後は割と簡単に人と人がわかり会えるような結末で終えていましたが、この映画はどうなんでしょう?読まれなかった小...
導入よし、画よし、俳優よし、なのに…なぜ? シルヴィア・チャン監督の2015年の映画です。シルヴィア・チャン監督の映画は、昨年2018年に「妻の愛、娘の時」を初めて見たのですが、その一作前が今公開されたようです。公式サイトによりますと、「台湾で活躍する日本人俳優・蔭山征彦が温めていた3つの短編の脚本が監督の目に留まり1本の作品へと結実した」とのことです。蔭山...
痛々しい。サラームがパレスチナの今だとしたら… パレスチナが舞台の映画は、製作国や監督など、その映画がどのような背景のもとで作られたかをみないと、映画のもつ意味を理解するのは難しいです。この「テルアビブ・オン・ファイア」のサメフ・ゾアビ監督は、(多分)イスラエル国籍のパレスチナ人で、テルアビブで生まれ育っていますがテルアビブ大学卒業後はアメリカに移りコロンビア大学...
結婚、そして離婚、でも生きている Being Alive Netflix 製作、配信は12月6日からですが、11月29日から先行劇場公開されています。「イカとクジラ」「フランシス・ハ」「ヤング・アダルト・ニューヨーク」のノア・バームバック監督、主演は下の画像のようにスカーレット・ヨハンソンさんとアダム・ドライバーさんです。タイトルは「結婚物語」となっていますが、...
森達也監督らしくない中途半端さ 映画の宣伝コピーが「森達也 vs 望月衣塑子」となっており、おそらく、映画の意図としては、森監督が望月さんの新聞記者としての活動を追うことによって、ジャーナリズムの本質的なことを前景化しようということなんだろうと思います。それが間違っていなければですが、タイトルの「i」に意味がありそうですし、また「新聞記者ドキュメント」というかなり...
感動するか、あまりの作り込みに引くか、あなたはどちら? こういう映画は苦手だなあ…(笑)。なにがって、全編、ストーリーを説明されているような映画ですし、それに、なんだか壇上から教訓話を聞かされているような窮屈さを感じません?ライフ・イットセルフ 未来に続く物語 / 監督:ダン・フォーゲルマンそれもそのはずでした。この映画、二世代にわたる二つのルー...
予測不能なブラックコメディーと言われても(コラ!) インド映画と言いますと「歌って、踊って」がすぐに浮かんでしまい、およそ想像がついてしまいますのでほとんど見ないのですが、「踊らないのに大ヒット!」「予測不能なブラックコメディー」の宣伝コピーにつられ見てしまいました(笑)。盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲 / 監督:シュリラーム・ラガヴァンえー! ブラッ...
音楽とエスプリの効いた会話でみせるアニメーション ふと見た予告編に惹きつけられたアニメーション、本編81分も惹きつけられっぱなしでした。今年2019年のカンヌ国際映画祭批評家週間でグランプリを受賞したらしく、また、この部門でアニメーションがグランプリを受賞したのは初めてとのことです。失くした体 / 監督:ジェレミー・クラパン切断された手が自分の体を求...