人生あれやこれやいろいろあってもまだまだ捨てたものじゃないと気持ちが和らぎます いやあー、今年のベストでしょう!!おしゃれですし、シュールですし、切ないですし、ナンセンスですし、笑えますし、ほっこりしますし、映画として冴えていますし、完璧でしょう!ですが、観客は私を含め3人でした(涙)。団地の故障中のエレベーター。修理代を負担しない代わりにエレベーター...
全編、オルガ・キュリレンコの魅力とエンニオ・モリコーネの叙情的旋律を楽しむ映画 ジュゼッペ・トルナトーレ監督、結構見ていますね。「ニュー・シネマ・パラダイス」は DVDを含めれば何度も見ていますし、意外と好きなのは「マレーナ」で、シチリア島ののんびり感(知らないけれど)とモニカ・ベルッチの悩殺ボデーのアンバランス感といいますか、逆に不思議なおさまり感といいますか...
大人の恋愛映画というより、むしろ壊れることを恐れない若さあふれる男と女たちの恋愛映画 このしょうもない話(笑)をこれだけの映画にするってのは本物の巨匠です。マジでです。尾ひれがくどいことを除けば、まったくもってうまいですし、まったくもって面白いですし、現実と夢と妄想を見事に違和感なく融合させて、男と女 Un homme et une femme のありえそうであ...
あまりに唐突なラストで映画の内容が飛んでしまっています。無名か、それに近い俳優で撮るべきだと思います。 さほどいい映画だと感じたわけでもないのに、なぜか気になって、それ以後、時に、その映画を思い出し、他の映画を語る例えに出してしまう映画、ミシェル・フランコ監督の前作「父の秘密」がそれです。その「父の秘密」(2012年)が、カンヌの「ある視点」でグランプリ、そして、...
3つの回想はともかく、ラストシーンは監督に自伝的な後悔の意識でもあるのかな…と思わせるわがままな映画でした 2016年最初の映画は、2、3日前に見たアルノー・デプレシャン監督の「あの頃エッフェル塔の下で」です。アルノー・デプレシャン監督の映画は、「クリスマス・ストーリー」「ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して」を見た記憶では、こういう映画だ!というはっきりした印象...
いわゆる男と女も、官能も、愛も、欲望も感じないけれど、山田真歩の生きてる感じが伝わってくる 原作「テレーズ・ラカン」としてみれば物足りなさも感じますが、その設定をかりて、あるひとりの(現代)女性のとらえどころのない「生(存在)」そのものを描こうとしたと考えれば、結構いい感じだったと思います。考えてみれば、いまどき「テレーズ・ラカン」を真正面から攻めたところで二時...
ジュリエット・ビノシュは当然としても、クリステン・スチュワートの個人秘書役が素晴らしい! 「アクトレス」はともかく「女たちの舞台」なんていう二時間ドラマを思わせるタイトルで、映画はどうかな?と思いましたが、とんでもなくいい映画でした。それもそのはずで、原題は邦題とはかけ離れた「Clouds of Sils Maria」であり、スイスのシルス地方のマリア地区で見られ...
三人の人物描写が浅いけれど、メロドラマとしてはほど良いところかも。?な邦題もぴったりか? 「東ベルリンから来た女/クリスティアン・ペッツォルト(クリスティアン・ペツォールト)監督」の最新作ですね。1945年6月ベルリン。元歌手のネリーは顔に大怪我を負いながらも強制収容所から奇跡的に生還し、顔の再建手術を受ける。彼女の願いはピアニストだった夫ジョニーを見つけ出...
基本ファンタジーなのに、したたり落ちる汗、暑苦しい室内、人間関係に熱さを求める人々のリアルさが立ち上がってくる 第一印象は、室内のシーンの撮り方がうまいなあということと、やたら最後を盛り上げますねということと、なんといっても、中村映里子さんがいいです!ということでした。https://www.youtube.com/watch?v=Nb-OgdO...
これって、西部劇である必要はなく、デンマークの都会で起きる話でいいんじゃないの? 悪党に粛清を [DVD]出版社/メーカー: TCエンタテインメント発売日: 2016/04/29メディア: DVD現実のアメリカ(合衆国)は主にアングロサクソン系やゲルマン系の移民たちで建国されたのだと思いますが、西部劇をつくるのは、むしろラテン系の方がうまいですね。と、マカロニウェス...
初期のアルモドバルが帰ってきた!まるでお友達のように「アルモドバル」と呼び捨て? 初期のアルモドバルが帰ってきたような感じでいいですね。とは言いつつ、劇場で見ることもないだろうと今やっとDVD視聴ですから大きなことは言えません(笑)。アイム・ソー・エキサイテッド(字幕版)発売日: 2014/07/09メディア: Prime Video冒頭、いきなりバンデラスとペ...
ハジを演じたアブドゥル・カリム・ママツイエフ君の気丈さを感じさせる演技が救い あの日の声を探して(字幕版)発売日: 2015/12/02メディア: Amazonビデオこの商品を含むブログ (1件) を見る出だしは結構いいんですが、中だるみしますし、このテーマでこのオチはいただけません。あの日の声を探して本予告冒頭、家庭用カメラで撮られた(ように見える)荒れた映...
独特のカラッとした切なさとセンスのいい笑い、台湾の青春ものは性に合います なぜか台湾の青春ものは性に合います。あの頃、君を追いかけた[DVD]クー・チェンドンAmazon台湾の西海岸ちょうど真ん中くらいにある町、彰化。その町の私立高校に通う男女7人の約10年間、高校から大学、そして社会人へと成長していく姿が描かれます。いや、成長する姿...
これを見ると原作を読みたくなります。映画を見る限り、原作の邦訳題名「悪童日記」どうかと思いますが… 悪童日記(字幕版)発売日: 2015/05/31メディア: Amazon インスタント・ビデオこの商品を含むブログを見るアゴタ・クリストフ「悪童日記」、漠然とその存在を知っている程度ですので、これを機に読んでみようと思います。「ふたりの証拠」「第三の噓」...
6年前の映画ですが、こんないい映画とは知らず、今さらのDVD鑑賞です 公開当時も気になっていましたし、DVDを借りる度に必ず一度はクリックし一覧に入るんですが、なぜか最後には選択から落ちてしまうという哀しい運命(?)の映画をやっと見ることが出来ました。2008年の公開、6年前です。こんなに良い映画だったんですね。邦題と下のケースにも使われているイメージ画像に惑わされ...
アンワルは最後まで自分自身を演じていますし、彼の何かがさらけ出されているようにはとても思えない… ずっと気になっていながら、なかなかタイミングが合わなかったのですが、終了間際になってやっと見ることが出来ました。どう見るか難しい映画ですね。タイトル通り、過去の虐殺行為を当の本人が演じるところを撮ったドキュメンタリー、1960年代のインドネシアで行われてい...
この作品を見て「パリ・テキサス」や「アメリカ、家族のいる風景」二作のシナリオはどんなものだったんだろうと思う リヴァー・フェニックス幻の遺作「ダーク・ブラッド」公開記念ということで、1992年の作品「アメリカンレガシー」が劇場公開されていました。当時、東京国際で上映されたのみということのようです。リヴァー・フェニックスさんのファンというわけでもない...
「彼女が消えた浜辺」「別離」そしてこの作品、アスガー・ファルハディ監督の映画づくりのテーマやこだわりや手法は一貫しているようです 「別離」の評価が高かったせいでしょうか、平日の昼間でしたがほぼ満席でした。いやむしろ、平日昼間だからよく入っていたと言える映画なのかも知れません。最近では、もちろん映画の内容や映画館のイメージにもよりますしアニ...
クローズアップ多用の手法はアデルの居心地の悪さに揺れる心や不安定さを見事にとらえ見る者を引きつけます これは、間違いなくアデルを演じたアデル・エグザルコプロスの映画です。監督と二人の俳優がそろってパルムドールを受賞したという、もう一人のレア・セドゥもとても良かったのですが、こちらの良さは俳優としての良さであり、アデルの方は、もちろん演技なんでしょうが、演技を越えた存...
とにかく、事象、表象でもいいと思いますが、そうした、ただ単なる事柄が時系列に並べられ… 「フランス映画の知られざる巨匠モーリ...