レダ・カテブの演奏シーンはすごい! 2018年です。昨年何本の映画を見たか数えてみましたらおよそ120本でした。127記事書いていますがDVDも何作品か入っていますからそれくらいだろうと思います。そのうち「おすすめ映画」にピックアップしたのはわずかに9本でした。「永遠のジャンゴ」ジャズ・ギタリスト ジャンゴ・ラインハルトさんの実話ベースの映画とのことです。ヴァイ...
ホドロフスキー監督の自伝であり「リアリティのダンス」の続編 「リアリティのダンス」の続編と言っていいと思います。ホドロフスキー監督の自伝的映画で、「リアリティのダンス」は少年期の話でしたが、この「エンドレス・ポエトリー」は、その後の青年期の話になります。「リアリティのダンス」に比べれば、かなり具象的で、家族や社会との関連が明確な分、わかりやすくなっています。カ...
映画的ドラマ(いわゆるネタ)を排した美しき動きの映画 んー、唸っちゃうような映画でした。悪い意味ではありません。こんな映画撮れるのはおそらくトラン・アン・ユン監督くらいでしょうという意味です。なんて言うんですかね、んー、と唸ってばっかりですが(笑)、まあ、動く静物画とでも言いますか、完全に映画的ドラマを排した美しき動きのある映画です。「青いパパイヤの香り」と「...
展開は1作目とそっくり、違いは創造主まで持ち出して行き詰まっていること 最近はほとんど SFを見なくなっていますが、突然「エイリアン」を見てみようと思いたち、あらためて思い返してみますと1作目は1979年公開だったんですね。およそ 40年前ですよ!それが未だにシリーズものとして作られ続けているというのは、単に時代性だけではなく何か人間存在に関わる本質的なものを持...
イザベル・ユペール自身がポスト・フェミニズムと語る、俳優が監督を越えた映画。 自由な女性の映画です。おそらくそれは、ミシェルを演じたのがイザベル・ユペールであったがためにそうなったのであり、あるいは、ポール・バーホーベン(ポール・ヴァーホーベン)監督にとっては(うれしい?)誤算であったのかも知れません。「犯人よりも危険なのは、彼女だった」というコピー、そうし...
クリスティアン・ムンジウ監督、カンヌ監督賞も納得 2007年、「4ヶ月、3週と2日」がカンヌでパルムドール、2012年、「汚れなき祈り」がカンヌで脚本賞と女優賞、そしてこの「エリザのために」が昨年2016年の監督賞を受賞というカンヌ三連勝*1のクリスティアン・ムンジウ監督です。特に「4ヶ月、3週と2日」はかなりインパクトを感じた映画で、冒頭二人の女性(大学生だった...
美しくも不可解な映像の連続、フランス発SF(?)ホラー これからこの映画を見ようと思われる方は、どんな内容かを知ってから見るべきだと思います。さもないと、???で終わってしまいます。 映画自体は謎ばかりなんですが、謎解き映画ではありませんので、物語を知って見たからといって失うものはありません。むしろ、どういうこと? などと考えなくてもよい分、細部に目がゆき、見落と...
映画この寓話的真実で争いがなくなることはないにしても、この寓話的真実を理解できなければとっくに世界は終わっている。 さすがに現代では帝国主義戦争は起きにくくなっていますが、民族紛争はいたるところで起きています。シリア内戦、南スーダン、毎日のように何人死亡などと記事になっています。この映画は、そうした民族紛争(戦争)の、ある意味核心をとらえた素晴らしい映画で...
映画 ブログ復刻版? 「永い言い訳」を見た際に、そういえば「ゆれる」について何か書いたはずだと思い、探しましたらありました(笑)。ゆれる発売日: 2016/09/14メディア: Amazonビデオこの商品を含むブログを見る 以下、2006年当時に書いた文章です。で、「ゆれる」です。女性監督、西川美和監督の作品で、かなり評価は高いよ...
映画 第二次大戦時の日米が描かれていますが、偏見もなく、バランスの取れた優しい映画です。 日本人から見れば、広島、原爆、ジャップが気になってしまう映画ですが、基本は少年ペッパーの交流と成長物語でしょう。それに、原爆投下の善悪については、ごく一般的なアメリカ人の認識そのものなのだと思います。監督は、メキシコ人のアレハンドロ・モンテベルデさんという方で、1977年生...
面白い題材なのに、実話ベースであることと、その内容の奇妙さ異様さにおんぶしすぎている これは宣伝が大成功の映画ですね。プロデューサー アルモドバルに、この予告編(いきなり音が出ます)、そりゃ誰もがぶっ飛んだ映画に違いないとむちゃくちゃ期待しますわね(笑)。まあ、これが実話って言うんですから、確かに、ぶっ飛んでいるといえばぶっ飛んでいるのですが、話の内容はぶっ飛...
後半、一転して、え?何起きるの?と、ハラハラドキドキ感が面白い。 何だよ、このハラハラドキドキ感は!? って言うくらい、退屈な前半(スマソ)から一転、後半のサスペンスタッチが面白い映画でした。前半は、邦題の「映画よ、さようなら」の通り、資金難で閉鎖せざるを得なくなったシネマテークの館長と支配人でしょうか、ホルヘの日々が描かれており、ああこういう映画なのねと思ってい...
トリビュートアクターのカルロス(エルヴィス)さん、充実した人生だったと思いますよ アルマンド・ポー監督というのは、「BIUTIFUL ビューティフル」「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」で、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督とともに共同脚本にクレジットされている方です。ただ、どちらも3人、または4人の共同監督のひとりです。もともと CM ...
ジェシー・アイゼンバーグとクリステン・スチュワートがうまくハマっていて面白かったです。 コメディはあまり好きではないのですが、なぜか、ただひたすらおバカな映画は時にハマったりします。タイトルからしてそれ系の「エージェント・ウルトラ(American Ultra)」、見てみましたら、以外にも結構まじめに撮っているふうで、おバカ程度はさほどでもなかったのですが、それ...
DVD視聴ですので今更ですが普通に面白かったです。この監督はオーソドックスな手法があっています。 英国王のスピーチ (字幕版)メディア: Prime Video 2010年の作品ですので、いまさら何かを書く映画ではありませんが、見たことを忘れないようにとのメモ程度です。DVD になったらすぐに見ようと思っていたはずですが、なんと5年後になって...
スタイリッシュなグルーヴ感なのに以外に身近な青春もの、見ていれば自然と体が動き出します 仕事上選曲をしたりしますので、この曲なんだっけ?といった音楽がいっぱい流れていました。ただ、クラブ系の音楽はなかなか曲名に結びつかいないですね。音楽的には、ハウス系の音楽ですともう少しディープで体が沈み込むようなものが好みですので、ちょっとばかり軽すぎる印象ですが、それでも映画...
グザヴィエ・ドラン、自分ならこう撮ると考えながら演じたのでしょうか?それにしても、物語が面白いだけに、これは惜しい。 エレファント・ソング [Blu-ray]発売日: 2015/12/02メディア: Blu-ray「グザヴィエ・ドランが『これは僕だ』と出演を熱望した」というのが宣伝文句の映画です。確かに、俳優グザヴィエ・ドラン、相当力が入っていた感じはします。...
これは映画ではなく宗教ですねえ 思想的にどうこうということもありますが、それよりも映画としてつまらないです。特攻隊員の生き残りたちの語りがまるで歴史読本を読んでいるような解説文では到底映画になりません。過去を探っていく現代の人物像もステレオタイプで浅すぎます。永遠の0 Blu-ray通常版発売日: 2014/07/23メディア: Blu-ray山崎貴監督は「AL...
追っている視点なのか、追われる視点なのか、よく分からない エッセンシャル・キリング Blu-ray 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店 発売日: 2012/11/24 メディア: Blu-ray この商品を含むブログを見る三年前に、見る予定にしていたのですが、見逃してしまった映画です。まもなく終わってしまいますが、シネマテークで「イエ...
マリオン・コティヤールよりホアキン・フェニックスが良かったです 原題は、「The Immigrant」ですから移民とか入国審査という意味ですね。「エヴァの告白」のタイトルを頭に置いて見ていますと、映画を見間違えるかも知れません。エヴァ(マリオン・コティヤール)の話というより、エヴァとブルーノ(ホアキン・フェニックス)のラブストーリー、いやむしろブルーノの純...