奇妙なしょうもない大人たちとそれに惑わされることなく生きる子どもたちのとぼけた系ファンタジー… 横浜聡子監督の前作「いとみち」は完璧な青春映画でしたが、この「海辺へ行く道」は14歳の中学生を主人公にした物語、さてどうでしょうか。海辺へ行く道 / 監督:横浜聡子ジェネレーション Kplus 部門特別表彰とは…この映画...
クリステン・スチュワートにはアメリカンローカルの空気は合わないように思う… クリステン・スチュワートさん目当てです。私には「スペンサー ダイアナの決意」以来ですが、その後にデヴィッド・クローネンバーグ監督の「クライムズ・オブ・ザ・フューチャー」に出ているようです。ボディホラー SF みたいな映画でしたので見ていないです。この「愛はステロイド」は、レ...
あえて厳しいことを言えば… 監督の清水友翔さんのプロフィール「17歳で高校を中退後ロサンゼルスに渡米。Santa Monica Collegeの映画学科を卒業し…(公式サイト)」をみて、ちょっと違った感覚が感じられるかなと思い見た映画です。僕の中に咲く花火 / 監督:清水友翔短編であれば映画になっていたかも…確かに...
大西礼芳さんじゃなければどうなっていたことやら… 映画.com の紹介文に「生と死の関係を深く温かく…」なんてコピーがありましたのでスルーしそうになった(なぜ?…)のですが「嵐電」と「夜明け…」の文字が目に入りポチッとした映画です。また逢いましょう / 監督:西田宣善大西礼芳さん、「嵐電」で見ているのに…なんですが...
超ファンタジーアイドル映画だったようです… 何となく台湾映画でも見てみるかと何も知らずに見たんですが、見終えてもどういう傾向の映画かわからず、今ググってみましたらスター俳優の映画だった? ようです。いわゆるアイドル映画です。違うのかな?鯨が消えた入り江 / 監督:エンジェル・テン超ファンタジーアイドル映画かな…テレ...
パオロ・ソレンティーノ監督の I love Napoli … パオロ・ソレンティーノ監督、見ているのはもう10年前になる「グレート・ビューティー 追憶のローマ」だけです。そのレビューにはなんじゃこりゃみたいなことを書いていますが、見直したほうがいいかも知れません。この「パルテノペ ナポリの宝石」、良し悪し両面で目を見張るような映画でした(笑)。[t...
男の妄想映画だが、それもわかってやっているようでもあり、映画づくりのセンスはいい… これもお盆休みに見た映画です。おもしろいと言いますか、興味深い映画です。物語としてはひとりの男の妄想映画ですので特別どうこうはありませんが、すべてのカットが構図ファーストで撮られており、そのセンスがとてもいいです。海街奇譚 / 監督:チャン・チー...
「冬の小鳥」のキム・セロンさんが24歳になっていることも亡くなっていることを知らなかった… チョン・ジュリ監督の「あしたの少女」を見た際にこの「私の少女」を見てみよう思ったことを思い出しました。かれこれ2年前になります。私の少女 / 監督:チョン・ジュリキム・セロンさんが亡くなっている…びっくりしました。ド...
北アイルランドのZ世代はアイルランド語を弾丸にして自由のために戦う… 映画では久しく耳にしなかった IRA という名称が登場します。過去の激しい武力闘争を少しでも知っていますと隔世の感があります。そうした時代の変遷を「Kneecap」という実在の北アイルランドのヒップホップグループの実体験を織り交ぜて描いている音楽映画です。主演の3人はその「Kneecap...
ブラジル軍事独裁政権下、夫を失うも力強く生き抜いたエウニセ・パイヴァの物語… ウォルター・サレス監督、12年ぶりの長編劇映画です。名前も忘れてしまうところでした。でもお休みしていたわけではないようで、ジャ・ジャンクー監督のドキュメンタリーを撮ったり、BRICSサミット向けのオムニバス映画に参加したり、TV や MV の仕事をしたりということだったようです。...
年齢の違和感をふっ飛ばすイーレ・ヴィアネッロさんの俳優力… 「イタリア文学界の巨匠チェーザレ・パヴェーゼの同名小説」が原作とのことです。その「美しい夏(La bella estate)」は、1950年にストレーガ賞というイタリア文学界最高の賞を受賞しています。ただ、作家本人はその直後に自殺しているみたいです。美しい夏 / 監督:ラ...
もうちょっとひねったほうがよかったかも… タイトルそのものの映画でバルセロナからアメリカへの入国の際に追加審査を受けることになった夫婦の話です。制作費65億ドル、150円換算で9750万円ですので日本の感覚でもかなり低予算の映画です。入国審査 / 監督:アレハンドロ・ロハス、フアン・セバスチャン・バスケスロハス監督とバスケ...
邦題とか、キービジュアルとか、字幕とか、もう少し考えたほうがいいよね、いい映画だけに… 昨年2024年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したインド映画です。チラシにもなっている上のキービジュアル、よくないですね。いい映画なのにかなり損をしています。私たちが光と想うすべて / 監督:パヤル・カパーリヤーキービジュアルといい...
大人たちは13歳の少女のレイプ被害事件をリベンジスリラーともてはやす… 映画紹介を読んでいましたらリベンジスリラーの言葉が飛び込んできましたのでスルーしそうになったのですが、続けて「オーバー・ザ・ブルースカイ」が目に入り、これは見なくっちゃとなった映画です。MELT メルト / 監督:フィーラ・バーテンス13歳のレイプ被害...
人は最後は優しくなれるのだろうか… 1945年6月からの2年間、沖縄の伊江島で日本の敗戦を知らぬままガジュマルの木の上を生活の拠点として生き延びた2人の日本兵の話です。実話ベースの映画です。監督は「ミラクルシティコザ」の平一紘監督、その映画はとてもうまく出来た映画でしたので、この「木の上の軍隊」も期待大です。木の上の軍隊 / 監督...
ロウ・イエ監督、どこへいく… ロウ・イエ監督の「ブラインド・マッサージ」と「サタデー・フィクション」の間の映画ですが見逃しています。シャドウプレイ / 監督:ロウ・イエシャフル編集、動き回るカメラはなんのため?…時系列が無茶苦茶シャッフル編集されています。ときどき年数の字幕が出ますが、オリジナル版ではどうなっている...
鬼滅に占領されたシネコンを逃れて配信の大海原(?)へ… シネコンが鬼滅に占拠されていますね。ここ数日、劇場の予約サイトにすんなりと入れません(涙)。まあ結局、今週公開作にそそられるものはなかったのでいいんですが、それにしてもその興味や欲望(?)はもう少し他のものにも散らばらないんですかね。ということで、配信で「羊と鋼の森」を見てみました。[...
牢獄のチャーリーは鉄格子越しにアルメニア人夫婦を描いた無声映画を見る… 原題の「Amerikatsi」はアルメニア語でアメリカ人という意味らしいです。20世紀初頭に起きたアルメニア人大虐殺を逃れてアメリカに渡った子どもが成人し、第二次世界大戦後のソ連邦統治下の故郷アルメニアに戻ったものの、アメリカのスパイと認定されて投獄されるという話です。シリアス系ではな...
この映画をルッキズムで語るのはテーマの取り違え… 映画後半にエドワードにとってかわるオズワルドを演じているアダム・ピアソンさんは特殊メイクをしているわけではありません。神経線維腫症を患っていますがキャリアあるイギリスの俳優さんです。顔を捨てた男 / 監督:アーロン・シンバーグアダム・ピアソンさんとアーロン・シンバーグ監督…...
スターキャッチコンテストのシーンがカッコいい… さわやかな青春映画、そしてコロナ禍という非映画的状況の映像化に果敢に挑んだ映画です。心地よい感動があり、とてもいい映画でした。この夏の星を見る / 監督:山元環俳優たちがマスクしたままの映画なのに…一番感心するのはほぼ映画の9割方、俳優たちが皆マスクをしたままなんです...