最新映画一覧

志乃ちゃんは自分の名前が言えない

2018.07.26

さ行,

過剰さがなくシンプル、蒔田彩珠がよく行間(画間)を埋めていた夏休みということもあるのか、なかなか見たいと思える映画がありません。ということで日本の青春もの、原作があり、押見修造さんという方のコミックだそうです。監督は、「本作で満を持しての長編商業映画デビューを果たす気鋭」と紹介されている湯浅弘章さん。若いのかと思ってウィキペディアを見てみれば、1978年生まれと...

祝福~オラとニコデムの家

2018.07.24

さ行,

作られた感が強い割に中途半端に感じられるドキュメンタリードキュメンタリーでこういう画が撮れるってのはすごいですね。被写体がカメラを意識してしないですし、被写体が自分をさらけ出しているように見えます。つまり、これをドラマと言われれば、演技にリアリティがあると評価されるということです。公式サイト / 監督:アンナ・ザメツカワルシャワ郊外の街セロツク(とのこ...

軍中楽園

2018.07.20

か行,

兵士と娼婦の悲恋物語、良くも悪くも追憶の彼方に…公式サイトの画像やコピーをちらっと見て、軍人と娼婦の悲恋物語かなと予想して見に行きましたら、悲恋物語もあるにはあるのですが、全体としては、追憶の(やや)群像劇的な物語でした。公式サイト / 監督:ニウ・チェンザーただ、(やや)群像劇的だとわかったのは中盤に入ってからですし、ああ、追憶物語なのねとわかったのもほ...

君が君で君だ

2018.07.17

か行, , 褒めてる映画

仮想空間で繰り広げられる狂気の恋愛ゲーム愛は狂気だ、って映画です。ただ、時代の空気からなのか、この手の話をストレートにやるのは憚れるのでしょう、その狂気はギャグで包まれ、オチにしても、迷いなのか、ごまかしなのか、いくつものパターンで終えています。とは言え、少なくとも、映画や演劇は、まだ狂気を表現できる、また、表現してもいいものだと再認識させてくれている点におい...

グッバイ・ゴダール!

2018.07.14

か行,

ゴダールと言えども、男女の別れは映画通りにはいかず…今さら私が説明するまでもないゴダールですが、ただ、今でも代表作として語られる映画の多くは、1959年の「勝手にしやがれ」から、この映画の冒頭に出てくる1967年の「中国女」あたりまでの作品で、この映画が描く時期は、一般的には(映画が)あまり知られていない時期で、自らの成功をぶち壊そうとした転換期だったようです。...

EVA エヴァ

2018.07.12

英数字, 英字

イザベル・ユペールはジャンヌ・モローを越えたか?イザベル・ユペールはイザベル・ユペールしか演じない。…の典型的な映画ですね。こういう物語性の強い映画でイザベル・ユペールに何を期待したのかよくわかりませんが、ただ、逆に「悪女イブ」的男目線の Eve 像を覆す可能性もあったのにとは思います。公式サイト / 監督:ブノワ・ジャコーとにかく、映画としての難点は...

ルームロンダリング

2018.07.10

ら行,

シリーズ化必至か? 連載漫画的な今どきの物語。ルームロンダリング。そもそもそんな言葉はないのに、何となくその意味を知っているような気がしてきます。そんな仕事が存在するとは思えないのに、何となくあるかもしれないと思えてきます。公式サイト / 監督:片桐健滋「企画」としては成功でしょう。と、あえて括弧付きにしたのは、この映画が、「TSUTAYA CRE...

いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち

2018.07.08

あ行,

笑いのポイントがまるでわからない、私が悪いのか、映画が悪いのか?上映前に流れる予告編も結構効力を発揮するもので、この映画、予告編を見て、これは面白そうと見に行ったものです。ただ、その期待はしっかり裏切られましたが…(笑)。公式サイト / 監督:シドニー・シビリア(日本の)公式サイトの「イタリアン・コメディの金字塔」のコピーはともかくとしても、この映画が...

ゲッベルスと私

2018.07.03

か行,

人は自分が悪であること、あるいは悪とともにいることに気づかないヨーゼフ・ゲッベルスと言えば、プロパガンダの天才と言われ、ナチスの権力掌握に大きな役割を果たし、ナチスの No.2として国民啓蒙・宣伝大臣に就いた人物です。この映画は、そのゲッベルスの秘書だったというブルンヒルデ・ポムゼルさんのインタビューを構成したものです。公式サイト / 監督:クリスティアン・...

ガザの美容室

2018.07.01

か行,

戦闘がハマス対イスラエルのものでないことにビックリ!舞台はパレスチナ自治区ガザの美容室、中には13人の女たち、外には武器を持ってうろつく男たち。日本からみれば相当にシュールなこの風景は、ガザにおいては紛うことなき現実ということなのでしょう。 公式サイト / 監督:タルザン&アラブ・ナサールワンシチュエーションドラマです。美容師2人の小さな店に10人の女...

母という名の女

2018.06.28

は行,

母は女であるが、女は母とは限らない…。本当にこの監督の映画にはいつもびっくりさせられます。なかなか先が読めません。公式サイト / 監督:ミシェル・フランコミシェル・フランコ監督、現在、39歳か40歳くらいのメキシコの監督です。ワールドレベルでの活躍はここ10年くらいで、カンヌをターゲットにしているのでしょう、全て何らかの形...

30年後の同窓会

2018.06.26

英数字, 数字

反戦、反権力かと思いきやアメリカ賛美の映画かなあ…?最近は「6才のボクが、大人になるまで。」が代表作に挙げられることが多いようですが、私には、やはり「ビフォアー・サンライズ」の枕詞がしっくりくるリチャード・リンクレイター監督です。ウィキペディアを見てみますと他にもたくさん撮っているようですが、タイトルにさえ記憶がなく、自分自身ちょっとびっくり。公式サイト /...

告白小説、その結末

2018.06.24

か行,

その結末なしのサスペンスは原作者の実体験かも…オチなしのサスペンス映画でした(笑)。言い方を変えれば、私の妄想を聞いてくれてありがとう、みたいなことですかね。公式サイト / 監督:ロマン・ポランスキーある人気作家がいて、書けないスランプに陥って悶々としているところへ、ひとりの女性が現れ、かなり強引に近づいてきます。女性は、ELLEと名乗り、ゴーストライ...

レディ・バード

2018.06.20

ら行,

才能を感じますね、「フランシス・ハ」のグレタ・ガーウィグに。つくり手に才能を感じる映画ですね。当然ながら、映画が監督ひとりの力でできているわけではありませんのでつくり手と書きましたが、多くはグレタ・ガーウィグ監督のセンスでしょう。公式サイト / 監督:グレタ・ガーウィグ「フランシス・ハ」では、主役とともに脚本にも加わっており、もともとディレクション意識...

万引き家族

2018.06.17

ま行,

家族関係が過剰すぎてよく見えない家族の物語かな?今年2018年のカンヌ、パルムドール受賞作です。1997年の「うなぎ」以来の21年ぶりだそうです。公開一週間で「興行収入は約12億円、14日時点の観客動員は約100万人を記録」(映画.com)ということらしく、このまま伸びていくかどうかはわかりませんが、受賞による宣伝効果というのはすごいですね。公式サイト /...

Vision

2018.06.15

英数字, 英字

河瀬直美監督は本当に山(吉野)を見ているのか?河瀬直美監督、とうとうスピリチュアルな世界へ行っちゃいましたね。初期の自主制作と「殯の森」「光」しか見ていませんので、さほど深い意味で言っているわけではありませんが、「殯の森」あたりではもう少し現実世界から何かを見ようとしている感じはありましたが、この映画では、逆にスピリチュアルな世界を現実世界に投影しようとしている...

それから

2018.06.12

さ行,

といっても大したネタはないけれど、ほんと、これはラディカル・ホン・サンスだ。ホン・サンス監督らしい映画だとは思いますが、さすがにこれはやり過ぎではないかという(笑)、そんな感じでした。言い方を変えれば、ラディカル・ホン・サンス映画といったところでしょうか。ホン・サンス監督の映画は、もう十数年前になりますが「女は男の未来だ」を見たのが最初で、かなり新鮮な印象を受け...

四月の永い夢

2018.06.11

さ行, , 褒めてる映画

朝倉あきさんの映画ですね…。浴衣姿にドキッとします。いい映画ですね。特に何かが起きるわけでもなく、ひとりの女性の心の揺れのようなものがゆったりと流れていきます。ただ何も起きないと言っても、いわゆる事件などのドラマチックな出来事が起きないだけで、その女性、滝本初海(朝倉あき)の心の中ではいろいろなことが起きているでしょう。映画はその起きていることを、これとは...

ビューティフル・デイ

2018.06.07

は行,

音楽がうるさくて映画に集中できない、でも結果よかった?もうこういう映画はいいよね。と、思ったんですが、そんなことよりも、この映画、むちゃくちゃ音楽がうるさかったですね。私だけですかね? ひょっとして、そのせいで映画に集中できず、もういいと思ったとか…?音楽はジョニー・グリーンウッドさんで、あらためて見てみますと、音楽を担当している映画、ほとんど見ています(笑...

海を駆ける

2018.06.05

あ行,

ネタバレしようにも意味不明、ラウがじゃないよ。一週間ほど前に見た映画ですが、あまりの散漫な終わり方に、そのまま感想も気分も散漫なまま放ってありました(笑)。この映画を三段階に分けて語るとすると、序盤は面白く、中盤は飽きがきて、後半は意味不明というところでしょうか。あるいは撮影期間切れか資金不足で撮り切れていないのかも知れません。深田監督の映画は「ほとりの朔子」...