フランス語が理解できることが必須の映画だと思います 公式サイトに「盟友ペーター・ハントケの戯曲を映画化、『ベルリン・天使の詩』以来となる二人の5本目のコラボレーション。」とあるヴィム・ヴェンダース監督の最新作です。最近の作品としては、かなりドラマくさい「誰のせいでもない」がほぼ1年前、そして、オムニバスに参加した「もしも建物が話せたら」、3Dの「Pina/ピナ・バ...
人は都合よく記憶を書き換えるってことですが…。 「めぐり逢わせのお弁当」のリテーシュ・バトラ監督の2作目です。見てはいませんが、タイトルとざっとした内容は読んだ記憶があります。IMDb によりますと、リテーシュ・バトラ監督はインド出身で、それ以前にショートを数本撮っているようなんですが、製作国がエジプトやアメリカとなっており、「めぐり逢わせのお弁当」もインド、ドイ...
(ネタバレなし)物語や人物像を知って見たほうがより理解でき楽しめる映画 昨年2017年のベルリンで審査員グランプリ(銀熊賞)を受賞しています。監督のアラン・ゴミスさんはセネガル系フランス人とのことです。パリ生まれですのでフランスで教育を受けて育っているということだと思います。映画の舞台はコンゴ民主共和国の首都キンシャサ、一見ドキュメンタリーのような印象を受けます...
あれやこれやこねくり回しているが結局何も内容のない映画 「ブリムストーン」なかなか覚えられないタイトルで、何だったっけ?と何度も調べてしまいます。こういう映画こそいい邦題をつけてほしいものですが、英辞郎ではこんな訳が出ます。brimstone【名】1.〈古〉硫黄2.地獄の業火3.激しい情熱4.〈古〉口やかましい女およそ「地獄の業火」という意味合いの映画です...
(DVD) ミシェル・ゴンドリー監督って、早くから割りとビッグな俳優で映画を撮っている印象があり、アメリカの監督だと思っていました。アメリカで映画を撮るきっかけはミュージック・ビデオの評価からのようです。ネット上の MV や PV を見てみましたが発想豊かですね。ミシェル・ゴンドリー - Wikipediaそれはともかく、何本もタイトルは見知っているのに、今確認...
ドキュメンタリーとしての問題提起も含めオススメです 2016年のサンダンス映画祭のワールドシネマ ドキュメンタリー部門でグランプリを受賞しているドキュメンタリーです。アフガニスタンからイランに逃れた女性(女の子)ソニータを追っています。映画は15,6歳から18歳くらいまでを撮っていますが、ソニータ自身は11歳くらいからイランに渡ったと語っていました。監督のロクサ...
黒沢清監督は(私には)その実力がよく分からない監督の一人です。特にフランスかと思いますが、誰だったか若手の監督が、フランスでは映画を学ぶ(学校?)際に、日本の監督では北野武監督と黒沢清監督を題材にしているとか語っていたなど、人気があるそうです。ところが、最近の映画、初めて海外で撮った「ダゲレオタイプの女」、カンヌの「ある視点」部門で監督賞を受賞した「岸辺の旅」、(私には)どちらも残念な出来でし...
希望とは反対側にある現実ということ 「ル・アーヴルの靴みがき」以来のアキ・カウリスマキ監督です。映画って、何々三部作というくくり方をする場合が多く、この「希望のかなた」も「ル・アーヴルの靴みがき」と共に「港町三部作」あらため「難民三部作」と呼ばれて(呼んで?)いるそうです。本人の言葉かどうか定かではありませんが、「難民」をテーマにもう一作撮るということでしょうか...
レダ・カテブの演奏シーンはすごい! 2018年です。昨年何本の映画を見たか数えてみましたらおよそ120本でした。127記事書いていますがDVDも何作品か入っていますからそれくらいだろうと思います。そのうち「おすすめ映画」にピックアップしたのはわずかに9本でした。「永遠のジャンゴ」ジャズ・ギタリスト ジャンゴ・ラインハルトさんの実話ベースの映画とのことです。ヴァイ...
(中途半端にネタバレ)人間臭い宇宙人が逆にパンクかも 2017年、最後に見た映画です。12月初めから上映されているのは知っていたのですが、「パーティで女の子に話しかけるには」のタイトルからアニメや漫画原作の邦画だろうとチェックもしなかったのですが、ふと公式サイトを見てみましたら、何とも不思議なSFとも青春映画ともつかない映画のようで、2017年見納めの映画となりま...
人生、「生」があれば「死」があります チケットを購入する時、ルージュの伝言って言いそうになりました(笑)。そのあたりを狙ったのかも知れませんが、このタイトル付け、よくないですね。確かにラストに「ルージュの手紙」は出てきますが、それは映画の核心をついているものじゃないでしょう。と、私は思いますがどうなんでしょう。それにしてもカトリーヌ・ドヌーブさん、美しくも堂々...
意外にヨシカは健全じゃないの? 綿矢りささんと金原ひとみさんが19歳と20歳で芥川賞をダブル受賞し騒がれたのが2004年初めですから、そろそろ14年になります。芥川賞も、意図的かどうかは別にして、時々世間を騒がす(笑)ことをやらかしますが、この二人の受賞時もすごかったです。ご多分に漏れず私も文藝春秋を買って読みましたが売り切れ続出だったと思います。ただ、綿矢さん...
面白いけれど、(理由不明で)方向性定まらず こういう企画はどこから立ち上がるんでしょう。面白いですよね。脚本も SUBU さんとなっていますから SUBU さんなのか、青柳翔を出演させている LDH の森雅貴さんという人なのか、興味のあるところです。とは言っても、そのどちらの人物にも特別の思い入れがあるわけではなく、日本の映画監督ももっと海外で仕事をした方がい...
なかなか一筋縄ではいかないけれど、見終われば何かが見えるかも フランス文学の古典は結構読みましたが、モーパッサンの「女の一生」を読んだかどうかは忘れてしまっています。読んでいれば、映画が思い出させてくれるでしょう。ステファヌ・ブリゼ監督の映画は、「母の身終い」と「ティエリー・トグルドーの憂鬱」を見ているだけですが、それらの印象から思うに、こうした古典を映画化する...
文部科学省選定映画という意味ではいい映画かも 「否定と肯定」を見た時だったと思いますが、続けざまにナチスものの予告編が流れ、正直なところ、(映画として)こういうのはもういいよと思ったそのうちの一本です。おそらく、もう1本の「ヒトラーに屈しなかった国王」は本当に見ないでしょうが、こちらは見てしまいました(笑)。見た理由は、監督が「スタンドアップ」のニキ・カーロさん...
(ネタバレというほどでもないネタバレ)過剰な盛り上げもなくいい映画でした たまには涙腺を緩めないといけないと思い、ちょっと恥ずかしかったのですが、佐藤健くんと土屋太鳳さんという(私には)好感度の高い二人の主演でしたので頑張って(笑)初日の初回の上映を見てきました。佐藤健くんファンなのか、内容だからなのか、若い女性たちで満員でした。監督が誰か知らなかったのですが、...
かなりシュールなフランス映画、イザベル・ユペールの娘ロリータ・シャマ主演 エリーズ・ジラール監督って誰だっけとググっていましたら、「ベルヴィル・トーキョー」というなんとなく記憶のある映画が前作とのことで、記憶を辿ってみましたら「フレンチ・フィーメイル・ニューウェーブ」という企画で上映されていた映画でした。ただ、残念ながら、他の2作「グッバイ・ファーストラブ」と「ス...
映画としての出来よりも、裁判や論争の内容が注目されそう 実話をもとにした映画とのことです。アーヴィング対ペンギンブックス・リップシュタット事件 - Wikipedia にかなり詳しく書かれていますが、こうした裁判があったことも知りませんでした。ウィキペディアによれば、「イギリス人作家デイヴィッド・アーヴィングがアメリカ人作家デボラ・リップシュタットと出版社ペンギ...
きれいごと過ぎない? 彩乃(佐々木心音)がいいです。 ほとんど何も知らずに、瀬々敬久監督の名前で見に行ったところ、異常におじさん比率が高く、といっても自分もそのうちのひとりに数えられそうですが、それはともかく、一体何だったんでしょう?もしや「紗倉まな」さんファン? と、今、公式サイトを見ながら思ったわけです。それが確かかどうかはわかりませんが、紗倉まなさんという...
ホドロフスキー監督の自伝であり「リアリティのダンス」の続編 「リアリティのダンス」の続編と言っていいと思います。ホドロフスキー監督の自伝的映画で、「リアリティのダンス」は少年期の話でしたが、この「エンドレス・ポエトリー」は、その後の青年期の話になります。「リアリティのダンス」に比べれば、かなり具象的で、家族や社会との関連が明確な分、わかりやすくなっています。カ...