最新映画一覧

あゝ、荒野 前篇

2017.10.16

あ行,

60年代ぽさがうまく現代に融合し、適度にリアル、適度に嘘っぽい。寺山修司を映画化? というよりも、1960年代を映画化?といったほうが正確なんですが、今の時代、最も映画化するのが難しいのではないかと思う時代をやりますか?と、思ったのですが、面白かったです(笑)。時代を2021年に置き換えているのですが、あまり違和感がないのは、新宿という街の持っている空気な...

サーミの血

2017.10.13

さ行,

老いたエレ・マリャの表情とシワに数十年の思いを感じるラップランドは、映画の舞台になったりしますし、割と耳にする言葉、地域なんですが、サーミ人というもともと遊牧を主とする先住民が暮らしていた地域を指す言葉なんですね。ただ、『ラップランドという呼称が本来、"辺境"の地を指す蔑称』でもあるので注意が必要とのことです。で、1930年代にスウェーデンが行っていたサーミ人の...

月と雷

2017.10.11

た行,

初音映莉子さんの映画です。ちょっとだけ高良健吾くんも。安藤尋監督って誰だっけ? 安藤? 安藤サクラの姉はなんて言ったっけ?と、そもそも名前の読み方もわからず(スマソ)、逆にそれで興味を持って調べているうちに物語が面白そうということで見ることになりました。「あんどうひろし」さんと読むそうです。原作の角田光代さん、結構映画化の声を聞きますがさほど多い方...

わたしたち

2017.10.09

わん他,

最後まで子どもの目線からぶれないのが素晴らしいイ・チャンドン監督が見出したとの謳い文句が目に止まり見てきました。公式サイトによりますと、ユン・ガウン監督は30代なかばのようで、過去短編で高い評価を受けており、この映画が長編デビュー作とのこと、過去作に対して、「『Guest』で父親の浮気相手の家を探し出す女子高生の一日を生き生きとしたタッチで」とか、「『Sprou...

ドリーム

2017.10.08

た行,

白人男性を類型化して描いているのが印象的差別と分断の時代、21世紀は後にこう呼ばれることになるかも知れません。日々のニュースには、排除、排斥、ヘイト、テロなどの言葉がやたら目立つようになっています。考えてみれば、映画もそうしたテーマのものが多くなっているようにも思います。もちろん描き方は様々で、さすがに差別を肯定するものは見かけませんが、差別の現実を描くもの、...

エタニティ 永遠の花たちへ

2017.10.05

あ行,

映画的ドラマ(いわゆるネタ)を排した美しき動きの映画んー、唸っちゃうような映画でした。悪い意味ではありません。こんな映画撮れるのはおそらくトラン・アン・ユン監督くらいでしょうという意味です。なんて言うんですかね、んー、と唸ってばっかりですが(笑)、まあ、動く静物画とでも言いますか、完全に映画的ドラマを排した美しき動きのある映画です。「青いパパイヤの香り」と「...

ブルーム・オブ・イエスタデイ

2017.10.04

は行,

クリス・クラウス監督、ナチスと性の問題に切り込む「4分間のピアニスト」のクリス・クラウス監督です。映画ってラストシーンだなあと思い知らされた映画です。今でも予告編を見ただけで感動して涙が出てきます(笑)。日本公開が 2007年でしたのでもう 10年になりますが、クリス・クラウス監督、IMDb を見てみましても、この間 2010年に「Poll」という映画を撮って...

オン・ザ・ミルキー・ロード

2017.10.01

あ行,

ぶつ切れで映画にならずエミール・クストリッツァ監督の新作です。「アンダーグラウンド」は、その濃さ(笑)や斬新さにおいてかなりインパクトがありましたが、なぜかそれ以外の映画は見ていないような記憶で、自分自身ちょっと不思議な感じです。エミール・クストリッツァ監督は、ミュージシャンとしても、俳優としても活躍しているとのこと、この映画では主役で出演しています。さらに相...

50年後のボクたちは

2017.09.28

英数字, 数字

冒険が犯罪すぎてノスタルジックにはなりにくいが楽に見られて楽しい少年たちのひと夏の冒険などの言葉を目にしますと、どうしても「スタンド・バイ・ミー」が浮かんでしまい、あの Ben E. King の曲が耳元で鳴ってしまいます(笑)。♫ When the night has come♫ and the land in dark ♫ and the moon i...

ロスト・イン・パリ

2017.09.25

ら行,

吹き出すこと必至!邦題は「ラストタンゴ・イン・パリ」のもじりか?男女がバスケットコートのようなところで寝っ転がってぐるぐる回るシーンを記憶していいますので前作(前々作?)の「ルンバ!」を見たと思っていたのですが、内容をほとんど思い出せませんのでおそらく予告編の記憶が残っているのでしょう。フィオナ・ゴードン&ドミニク・アベル監督、道化師でもあるとのことです。もちろ...

エイリアン:コヴェナント

2017.09.23

あ行,

展開は1作目とそっくり、違いは創造主まで持ち出して行き詰まっていること最近はほとんど SFを見なくなっていますが、突然「エイリアン」を見てみようと思いたち、あらためて思い返してみますと1作目は1979年公開だったんですね。およそ 40年前ですよ!それが未だにシリーズものとして作られ続けているというのは、単に時代性だけではなく何か人間存在に関わる本質的なものを持...

あさがくるまえに

2017.09.20

あ行, , 褒めてる映画

(ネタバレしても問題ない)のでよく知って見るべし。シンプルなのに情感豊か。カテル・キレヴェレ監督、予告編映像ではこの映画が日本初公開と言っていますが、今回配給がついたという意味でしょう。前作の「スザンヌ」がフランス映画祭で上映され、その後単館系で企画上映されています。「スザンヌ/カテル・キレヴェレ監督」フランス映画ウィークこの「あさがくるまえに」は、随分前に予...

ダンケルク

2017.09.18

た行,

名誉ある撤退は敗北にあらずとEU離脱のイギリスを鼓舞する「ダークナイト」をDVDで見たような気がする程度にしかクリストファー・ノーラン監督を知りません。見たとしてもおそらくヒース・レジャーが急死する直前の出演作という興味だったように思います。で、何やら漏れ聞こえてくるところでは、この「ダンケルク」はかなり評価が高く、戦争映画としてもやや異質との記事もあり、ヒーロ...

三度目の殺人

2017.09.14

さ行,

観念が先走っては映画にならない観念的に作り上げられた映画ですね。テーマがあって、それをどう表現するかと書き上げられた脚本、映画ということです。一概に悪いというわけではないでしょうが、難しいでしょう。特にこういう犯罪ものは観念だけでは成り立たないですよ。むしろリアリティにこだわり抜いた中から何かしら人間存在自体に関わるような、それこそ真理みたいなものがみえて...

いつも心はジャイアント

2017.09.12

あ行,

(記憶曖昧なネタバレ)スウェーデン産の不思議な母子ものファンタジーちょっと変わった印象のスウェーデン映画です。物語は、下の引用を読みますと、肉体的ハンディを跳ね返す感動ものや母子ものを思わせますが、確かにそういうところがあるにしても、そのドラマをファンタジーっぽく描いている映画です。リカルドが巨人になった自分を夢想するシーンの印象からというだけではなく、映画の...

海街diary

2017.09.09

あ行,

綾瀬はるかさんのうまさが光る映画ですかね原作は、 吉田秋生さんって方の漫画なんですね。そんなことも知らずに、そういえばカンヌのコンペティションに出品されたなあと思い借りてみました。パルムドールが「ディーパンの闘い」の年で、「ティエリー・トグルドーの憂鬱」「五日物語 3つの王国と3人の女」「キャロル」「黒衣の刺客」「山河ノスタルジア」「モン・ロワ 愛を巡るそれぞ...

きっと、いい日が待っている

2017.09.07

か行,

50年前、デンマークの話であっても、今の日本に思いを馳せる何だか嫌な映画ですね…、といっても、嫌でも直視しなくてはいけないという意味の嫌ですので誤解なきよう。1967年頃、今から50年くらい前ですね、デンマークはコペンハーゲンの養護施設で実際にあった話をもとに作られた映画だそうです。何が嫌かって、子どもたちへのあらゆる暴力、肉体的暴力、精神的暴力、そして性的暴...

幼な子われらに生まれ

2017.09.05

や行,

浅野忠信の役作りしない演技が功を奏して随分古臭いタイトル付けだなあと目につき、公式サイトを見てみましら、原作が重松清さんの小説で、タイトルも原作通りとのこと、重松清さんは10年くらい前に結構ハマって何作が読みましたが、この作品は知りませんでした。1996年、20年前の作品ですか、中途半端に古いですね(笑)。重松清さんって、少年の話が多いですよね。いじめであった...

十年 Ten Years

2017.09.01

さ行,

他人事とは言っていられない日本なのに「君の名は。」でいいのか?普段どこの国の映画とさほど意識しているわけではありませんが、あらためて考えてみれば、確かに香港映画を見る機会は減りましたね。ここ1年くらいを思い返しても思い当たりません。製作本数も減っているのだろうと調べてみましたら、2015年で59本というのがあります。ウォン・カーウァイ監督の時代(というのは変?...

パターソン

2017.08.31

は行,

オリジナル詩篇による、ありふれた日常ではない、詩集のような映画ニュージャージー州パターソンって何処だろう?と GoogleMap を見てみましたら、マンハッタンから北西へ直線距離で 25kmくらいの町なんですね。https://goo.gl/maps/QBPEXrTADWP2映画では、滝や渓谷のようなロケーションもあり、もっとローカルな印象だったんですが、車で...