少女の物語というよりも家族は小宇宙という話… 邦題やチラシなどのビジュアルから少女の感傷的な話の方に引っ張られそうになりますが、それは映画の一面であって全体としてはちょっと違うかもしれません。なにせ原題は「Tótem」ですし、本家のビジュアルも随分印象が違います。夏の終わりに願うこと / 監督:リラ・アビレスTótem 小...
ボレロ、ラヴェル、二兎を追うものは一兔をも得ずか… モーリス・ラヴェルの伝記ものです。監督はアンヌ・フォンテーヌさん、私が過去に見ているのは「夜明けの祈り」ですが、「ココ・アヴァン・シャネル」のほうがよく知られているかもしれません。ボレロ 永遠の旋律 / 監督:アンヌ・フォンテーヌラヴェルと言えばボレロだが…タイト...
オレゴン州アストリアのロケーションが映画にぴったり… 時々何を考えるのかと思いましたら「About Dying」だったんですね。邦題は「Sometimes I Think About Dying」から「About Dying」が隠されていました。時々、私は考える / 監督:レイチェル・ランバート時々「死」を考えることを知っ...
え? 1977年、フランスではフーコーもサルトルもボーヴォワールもデリダもドゥルーズも性的同意年齢法に反対していた… フランスの作家であり映画監督でもあるヴァネッサ・スプリンゴラさんの2020年の著書『Le Consentement 同意』の映画化です。その著書は、自身が14歳のときから1年あまり、当時49歳(50歳?…)だった作家ガブリエル・マツネフと性...
原作を読みたくなるが、映画はダイジェストを見ているよう… オーストリアの作家ローベルト・ゼーターラーさんの「ある一生 A Whole Life」の映画化です。2016年にブッカー賞の候補になっている小説です。ある一生 / 監督:ハンス・シュタインビッヒラー原作を読みたくなるが…1900年代初頭から1980年くらいま...
ホラーパターンドラマで描くオーストラリア ワーホリ サスペンス(意味不明)… 「アシスタント」のキティ・グリーン監督、長編劇映画第2作です。1年前に見たばかりなのにもう2作目? と思いましたら「アシスタント」は2019年の製作でした。そのレビューを読み返してみましたら、製作年とともに日本の劇場公開のタイミングが悪いとまで書いていました。忘れるのが早い(涙)...
よくわからない映画でした… 韓国のキム・チャンフン監督、長編デビュー作のこの映画が昨年2023年のカンヌ国際映画祭ある視点部門に出品されています。このろくでもない世界で / 監督:キム・チャンフン物語がよくわからない…18歳のヨンギュは実の母親と再婚相手の男とその娘ハヤンと暮らしているハヤンは学校でいじめ...
アルモドバル監督のクィア西部劇。パエリア・ウェスタンとなるか… アルモドバル監督が西部劇? さらに短編? という映画です。ただ、短編については2020年に「ヒューマン・ボイス」を撮っていますし、多くの監督がそうであるようにアルモドバル監督もメジャーになる1980年以前にはたくさん短編を撮っています。でも、なぜ今この企画? と思いましたら…[...
女性への性差別、抑圧を視覚化するニナ・メンケス… 今回が日本初公開となる1986年の映画です。「ニナ・メンケスの世界」という企画で3作が上映されており、他に1991年の「クイーン・オブ・ダイヤモンド」、そして2022年の「ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー」が公開されています。マグダレーナ・ヴィラガ / 監督:ニナ・メン...
エトルリア古代文明幻想に見立てたラブストーリー、あるいは逆でノスタルジックファンタジーかも… 「夏をゆく人々」「幸福なラザロ」のアリーチェ・ロルヴァケル監督です。この「墓泥棒と失われた女神」には「ゴッズ・オウン・カントリー」のジョシュ・オコナーさんが主演俳優として出演しています。墓泥棒と失われた女神 / 監督:アリーチェ・ロルヴァ...
クレオのカーボベルデの夏は楽しさと寂しさと… 劇場で本編の前に流れる予告編を見ていて、いい表情が撮れているなあと目が止まった映画です。その6歳の少女クレオを演じているのは、撮影当時5歳半のルイーズ・モーロワ=パンザニちゃん、日本の公式サイトには「パリの公園で遊んでいたところをプロデューサーにスカウト」されたとあります。クレオの夏休...
結局、ナタリー・ポートマン対ジュリアン・ムーアかい… 「メイ・ディセンバー」というのは年齢差のある恋愛関係を意味するスラングらしいです。「メイ」は5月の若さにたとえられ、「ディセンバー」は12月の老いにたとえられるとのことです。メイ・ディセンバー ゆれる真実 / 監督:トッド・ヘインズ好奇の目を避けるための構想だったが…...
最優秀俳優賞受賞も納得の藤竜也さんと曖昧な映画の主題… 前作「コンプリシティ 優しい共犯」のレビューには「日本映画には珍しいセンスの良さが光る」とか「次回作への期待が大きい監督」と書いた近浦啓監督の長編第二作「大いなる不在」です。大いなる不在 / 監督:近浦啓藤竜也さんにつきる…藤竜也さんが昨年2023年のサン・セ...
こんな映画、誰が見つけてきたんだ?!女は愛で復讐する! 1969年、55年前のイタリア映画です。監督のピエロ・スキヴァザッパさんも特別名の知れた監督というわけでもなさそうですし、どこかの映画祭で取り上げられた気配もありませんし、いったい誰が見つけてきた映画なんでしょう(笑)。男女残酷物語/サソリ決戦 / 監督:ピエロ・スキヴァザッ...
イギリスの労働者階級の父娘のリアルかと思ったものの… 昨年2023年のサンダンス映画祭のワールドシネマドラマ部門で審査員大賞を受賞している映画です。シャーロット・リーガン監督は1994年生まれの30歳くらいで、長編映画はこれが2作目かと思います。SCRAPPER/スクラッパー / 監督:シャーロット・リーガンイギリスの労働...
実の父娘で描く薬物依存にさよならを告げるロードムービー… ユアン・マクレガーさんが実の娘クララ・マクレガーさんと父娘役で共演したという映画です。監督はこれが初の長編映画というエマ・ ウェステンバーグさん、1990年生まれですから34歳でしょうか。ブリーディング・ラブ はじまりの旅 / 監督:エマ・ウェステンバーグ薬物依存か...
奈緒さんのインティマシー・コーディネーターを入れて欲しいとの要望を三木康一郎監督が拒否したらしい… 奈緒さんは「君は永遠にそいつらより若い」を見てからはかなり注目している俳優さんですので主演映画ということで早速見てきました。が、今、他の出演者名を見ようとググっていましたら、なにー! 奈緒さんが「インティマシー・コーディネーターを入れて欲しい」と申し...
ホン・サンス監督の自己愛妄想映画… もういいかなと思っていたホン・サンス監督、また見てしまいました(笑)。WALK UP / 監督:ホン・サンス男の甘え…ホン・サンス監督の映画は2004年の「女は男の未来だ」を見てかなりインパクトを感じ、それ以降、結構見ている監督です。ただ、むちゃくちゃ多作の監督ですのでそれでも1...
セックスネタ オンパレード レズビアン バディ ロードムービー… 2016年の「ヘイル、シーザー!」以降、名前を耳にしていないなあと思っていたコーエン兄弟ですが、Netflix配信の「バスターのバラード」とか、お兄さんのジョエル・コーエン監督単独でこれも配信の「マクベス」とかを撮っているようです。で、この「ドライブアウェイ・ドールズ」は弟さんのイー...
美しきタイ ナコーンパノムと美しくもほろ苦きユーとミーの青春物語… タイ映画です。タイトルや画像のとおり、双子のユーとミーのちょっとほろ苦い青春物語です。高校生の年齢設定だと思います。制作会社は「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」や「ハッピー・オールド・イヤー」のGDH559です。この会社の映画はどれもレベルが高いです。ふたごの...