クリスティアン・ムンジウ監督、カンヌ監督賞も納得 2007年、「4ヶ月、3週と2日」がカンヌでパルムドール、2012年、「汚れなき祈り」がカンヌで脚本賞と女優賞、そしてこの「エリザのために」が昨年2016年の監督賞を受賞というカンヌ三連勝*1のクリスティアン・ムンジウ監督です。特に「4ヶ月、3週と2日」はかなりインパクトを感じた映画で、冒頭二人の女性(大学生だった...
ニコール・キッドマンのニコール・キッドマンための映画 ヴェルナー・ヘルツォーク監督、もちろん名前は知っていますし、2,3映画のタイトルも浮かびますが、残念ながら見ていません。これを機会に「アギーレ/神の怒り」「フィッツカラルド」くらいはみてみようと思いますが、どんな映画を撮る人なんでしょう?で、この映画が描いているガートルード・ベルさん、あまり詳しくはありませんが...
アウシュビッツ裁判につづくフリッツ・バウアーの前日譚 われわれ日本人って「日本の戦争」よりもナチスやヒトラーのことの方をよく知っているのではないかというくらいナチス関連の映画がよく公開されます。私も結構見ますが、何とも奇妙な状態です。ヒトラー本人を扱った映画、ホロコーストにかかわる悲劇的な映画などなどいろいろありますが、この映画は、終戦後のドイツでナチス残党を追...
美しくも不可解な映像の連続、フランス発SF(?)ホラー これからこの映画を見ようと思われる方は、どんな内容かを知ってから見るべきだと思います。さもないと、???で終わってしまいます。 映画自体は謎ばかりなんですが、謎解き映画ではありませんので、物語を知って見たからといって失うものはありません。むしろ、どういうこと? などと考えなくてもよい分、細部に目がゆき、見落と...
夜景や暗い室内の撮り方が美しいですね 監督の半野喜弘さんは、「ホウ・シャオシェン、ジャ・ジャンクー…映画界の名匠たちを魅了してきた音楽家」と紹介されています。よく知りませんでしたが、確かに最近の映画では「山河ノスタルジア」にもクレジットされており、第52回金馬奨音楽賞ノミネートとあります。音楽としてはほとんど記憶していませんが、逆に言えば、それは劇伴という意味では...
何をやろうとしたのかよく分からない、始めてはみたものの手に余ったって感じ。 ファンタジーものはあまり見ないのですが、「ゴモラ」のマッテオ・ガローネ監督の映画ということで…、と言いながら、実は「ゴモラ」の印象もあまりないのに、一体何が気になったのしょう?原作となっているのは、17世紀にイタリアのジャンバティスタ・バジーレという人が書いた「ペンタメローネ」という民話...
老いてもなお青春、友人の妻を思い、年若き女性に好かれたい願望 詩人で、翻訳や映画評論もされている福間健二さんの最新作、本人の詩集「秋の理由」が原作とのことです。福間健二さんの名前を知ったのは、佐藤泰志さんつながりだったように記憶しています。映画も初めてですし、詩も読んだことがありません。こちらが原作とされている詩ですね。映画「秋の理由」公式サイト/原作これが...
映画この寓話的真実で争いがなくなることはないにしても、この寓話的真実を理解できなければとっくに世界は終わっている。 さすがに現代では帝国主義戦争は起きにくくなっていますが、民族紛争はいたるところで起きています。シリア内戦、南スーダン、毎日のように何人死亡などと記事になっています。この映画は、そうした民族紛争(戦争)の、ある意味核心をとらえた素晴らしい映画で...
映画 ブログ復刻版? 「永い言い訳」を見た際に、そういえば「ゆれる」について何か書いたはずだと思い、探しましたらありました(笑)。ゆれる発売日: 2016/09/14メディア: Amazonビデオこの商品を含むブログを見る 以下、2006年当時に書いた文章です。で、「ゆれる」です。女性監督、西川美和監督の作品で、かなり評価は高いよ...
映画 第二次大戦時の日米が描かれていますが、偏見もなく、バランスの取れた優しい映画です。 日本人から見れば、広島、原爆、ジャップが気になってしまう映画ですが、基本は少年ペッパーの交流と成長物語でしょう。それに、原爆投下の善悪については、ごく一般的なアメリカ人の認識そのものなのだと思います。監督は、メキシコ人のアレハンドロ・モンテベルデさんという方で、1977年生...
再見。一枚一枚考え抜いて撮られたカットを丹念に積み上げた映画だからこそ持ち得る情感があります。 アスファルト [DVD] 出版社/メーカー: ポニーキャニオン 発売日: 2017/05/17 メディア: DVD この商品を含むブログ (2件) を見るあまりの素晴らしさに、知らぬ間に再び劇場に足が向いていました(笑)。「アスファ...
人生あれやこれやいろいろあってもまだまだ捨てたものじゃないと気持ちが和らぎます いやあー、今年のベストでしょう!!おしゃれですし、シュールですし、切ないですし、ナンセンスですし、笑えますし、ほっこりしますし、映画として冴えていますし、完璧でしょう!ですが、観客は私を含め3人でした(涙)。団地の故障中のエレベーター。修理代を負担しない代わりにエレベーター...
面白い題材なのに、実話ベースであることと、その内容の奇妙さ異様さにおんぶしすぎている これは宣伝が大成功の映画ですね。プロデューサー アルモドバルに、この予告編(いきなり音が出ます)、そりゃ誰もがぶっ飛んだ映画に違いないとむちゃくちゃ期待しますわね(笑)。まあ、これが実話って言うんですから、確かに、ぶっ飛んでいるといえばぶっ飛んでいるのですが、話の内容はぶっ飛...
全編、オルガ・キュリレンコの魅力とエンニオ・モリコーネの叙情的旋律を楽しむ映画 ジュゼッペ・トルナトーレ監督、結構見ていますね。「ニュー・シネマ・パラダイス」は DVDを含めれば何度も見ていますし、意外と好きなのは「マレーナ」で、シチリア島ののんびり感(知らないけれど)とモニカ・ベルッチの悩殺ボデーのアンバランス感といいますか、逆に不思議なおさまり感といいますか...
オダギリジョーと蒼井優、この湿っぽすぎる男女は佐藤泰志ではなく、高田亮のもの(多分) こんな男女の話でしたっけ?佐藤泰志さんの作品は、発表されているもの全てを読んでいますが、かなり記憶が薄らいでいるようで、こんな話だったかなあ…というのが映画の印象です。職業訓練校の男たちの人間関係と整理がつかない妻との関係が中心で、特別男女関係が際立っていなかったように記憶して...
大人の恋愛映画というより、むしろ壊れることを恐れない若さあふれる男と女たちの恋愛映画 このしょうもない話(笑)をこれだけの映画にするってのは本物の巨匠です。マジでです。尾ひれがくどいことを除けば、まったくもってうまいですし、まったくもって面白いですし、現実と夢と妄想を見事に違和感なく融合させて、男と女 Un homme et une femme のありえそうであ...
後半、一転して、え?何起きるの?と、ハラハラドキドキ感が面白い。 何だよ、このハラハラドキドキ感は!? って言うくらい、退屈な前半(スマソ)から一転、後半のサスペンスタッチが面白い映画でした。前半は、邦題の「映画よ、さようなら」の通り、資金難で閉鎖せざるを得なくなったシネマテークの館長と支配人でしょうか、ホルヘの日々が描かれており、ああこういう映画なのねと思ってい...
78歳とは思えない映画、いや巨匠と言われる78歳だから撮れたのでしょう。 イエジー・スコリモフスキ監督、1938年生まれの78歳です。とても78歳の映画とは思えません。人間、年をとれば枯れるというわけではありませんので、年齢なんて関係ないといえばその通りなんですが、いきなりスマホ(っぽい)映像から始まったり、7,8組でしたか、無関係の人間たちの同時刻11分間の映...
皮肉まじりの人間愛に満ちた大人の映画です。女の秘密の先には男の意外な結末が待っています(笑)。 「ハンナ・アーレントの監督&主演の最新作」これがこの映画のキャッチになっているようです。それだけ「ハンナ・アーレント」が良かったということなのでしょう。確かに、その後、本やネットで「ハンナ・アーレント」の名を目にすることが多くなった印象です。正確に言いますと、今まで読み...
トリビュートアクターのカルロス(エルヴィス)さん、充実した人生だったと思いますよ アルマンド・ポー監督というのは、「BIUTIFUL ビューティフル」「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」で、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督とともに共同脚本にクレジットされている方です。ただ、どちらも3人、または4人の共同監督のひとりです。もともと CM ...