これも愛 あれも愛 たぶん愛 きっと愛… 映画.com に「東京藝術大学大学院での修了制作「小さな声で囁いて」で注目された若手監督・山本英の商業映画デビュー作」とあったのと橋本愛さんの映画をしっかり見たことがないなあと思い見てみました。熱のあとに / 監督:山本英不思議な映画…映画の内容が不思議なわけではありません...
ラストシーン、コットがダディ、ダディと二度つぶやく父娘の物語… 一昨年2022年のベルリン国際映画祭ジェネレーション部門(Kplus)でグランプリを受賞したアイルランド映画です。Kplus は主人公が 4歳以上の映画が対象で、11人の子どもたちが審査するという部門です。主人公が14歳以上になりますと 14plus という部門になり、同じ年に川和田恵真監督の...
モノクロ映像? 東松照明? 長崎? 沖縄? セクシュアリティ? 何を描きたいのでしょう… 監督作品としては「パラダイス・ネクスト」「雨にゆれる女」と見てきている半野喜弘監督です。音楽としてはジャ・ジャンクー監督やホウ・シャオシェン監督、日本ですと行定勲監督などの映画で名前をよく見る方です。彼方の閃光 / 監督:半野喜弘映像...
哀れなるものはこの映画の製作者(制作者)たちかもね… 「女王陛下のお気に入り」「聖なる鹿殺し」のヨルゴス・ランティモス監督の最新作、昨年2023年のヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞受賞作です。主演のエマ・ストーンさんがプロデューサーに名を連ねていますし、エンドロールで彼女の制作会社フルーツ・ツリーのロゴが流れていましたので製作にも深く関わっているものと思わ...
演技経験のない子どもたちに演技をさせて監督たちは何を狙っているのだろう… 子どもたちが映画で演技体験をするドキュメンタリーかと思っていましたら、全然違って完全なるドラマでした。2022年のカンヌ国際映画祭ある視点部門のグランプリ受賞作です。最悪な子どもたち / 監督:ロマーヌ・ゲレ、リーズ・アコカ演技する子どもたちの未来に...
おんなたちは、男、宗教、抑圧から逃走する… 初めて見る監督の映画の場合は、ざっと映画.com を読んで見る見ないを判断しています。で、この「緑の夜」を見ることになったのは、なんだかよくわかんない映画だなあとの印象とファン・ビンビンさんです。で、結果、本当によくわからない映画でした(笑)。緑の夜 / 監督:ハン・シュアイ...
ジェシー・アイゼンバーグ初脚本監督作品、世代間ギャップが母子関係でシンプルに描かれている… 「ゾンビランド」「ゾンビランド ダブルタップ」のジェシー・アイゼンバーグさんも、はや40歳、この映画の脚本監督です。本当は「イカとクジラ」の、と書こうと思ったのですが、この映画のプロデューサーにエマ・ストーンさんの名前を見たために「ゾンビランド」になりました...
あるいは、ドラマ仕立てにしようとして原作のピュアさをそこなったか… 公開(2023.12.29)から少し日が経っていますが、「渇きと偽り」のロバート・コノリー監督ということが目につき見てみました。ただ、そのレビューを読み返してみましたら、いいことは何ひとつ書いていませんでした(ゴメン…)。だから見ようと思ったということです。ブルー...
引退宣言を翻しての復帰はロシアによるウクライナ侵略がきっかけでしょうか… 2017年の「希望のかなた」以降見ていないなあと思っていたアキ・カウリスマキ監督、引退宣言をしていたんですね。それを翻しての新作、何を思ってのことでしょう。枯れ葉 / 監督:アキ・カウリスマキロシアによるウクライナ侵略かな…多分、ロシアによる...
人生に意味はない、なんのために生きるかではなく義務だ… 故郷に埋葬してほしいとの亡き妻の願いを叶えようと、おじいさんと孫娘が棺を担いでトルコからシリアまで旅をする(帰ろうとする…)というトルコ映画です。引用の画像やタイトルの葬送などといった言葉からは重く暗い映画かと思ってしまいますが、そうではありません。どちらかと言えばファンタジーです。それになか...
酪農家が納屋でキャバレーを始めたという嘘のような本当の話、らしい… 酪農家が資金繰りに行き詰まり、一念発起で納屋をキャバレーにして大成功! という嘘のような本当の話を映画にしました! というフランス映画です。ショータイム! / 監督:ジャン=ピエール・アメリス農場の差し押さえの原因は牛のゲップ?エンドロールに、モデ...
大人が考える6歳の子どもの性自認ではないのか… 6歳の子どもの性自認と家族の混乱を描いたスペイン映画です。ミツバチと私 / 監督:エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン大人の考える性自認ではないのか?その子どもアイトール(一般的に男の子につけられる名前らしい…)は身体的性は男の子ですが、その名前で呼ばれることを嫌い、...
カイブツさがわからない… 「ツチヤタカユキ」なるものが実在の人物なのか、誰かが演じているキャラなのか、あるいは創作された実在しないものなのか、そうしたことをなにも知らない上にお笑いにも興味がない私が見に行ってしまいました(笑)。笑いのカイブツ / 監督:滝本憲吾結局、なんだかわからなかった(笑)…結局、ツチヤタカユ...
結局、客の男を描いているだけじゃないのか… 現実の小説家が新作のために2年間娼婦として働き、その実体験を書き綴ったという小説『La Maison』の映画化です。映画がどうこう以前に、その小説家の行為自体が問題にされたり、描かれる性行為のシーンに注目がいったりしますので、映画としては評価が難しい映画です。オートフィクション『...
とらえどころがないけれども、ちょっとケリー・ライカート監督がわかったような気がする… つい先日見た「ファースト・カウ」のケリー・ライカート監督の最新作です。その映画ではライカート監督の高い評価を実感できませんでしたので再挑戦です。「A24の知られざる映画たち」という企画の一本として上映されています。ショーイング・アップ / 監督:...
あいも変わらず「絆」で語ってしまう日本の映画業界か… 1972年に起きた「ウルグアイ空軍機571便遭難事故」の映画化です。空軍機ですが、ラグビーチームがチャーターしていますので、乗っていたのはその選手や家族の一般人40名と乗務員5名です。うち16人が72日間のサバイバルから生還したそうです。雪山の絆 / 監督:J・A・バヨナ...
ヴィム・ヴェンダース監督と役所広司さんでなければ撮れなかったでしょう… 劇場公開日の12月22日の朝刊に見開きで広告が出ていてびっくりしました。PERFECT DAYS / 監督:ヴィム・ヴェンダースマーケティング戦略…新聞の広告はこれです。すごいなあ。配給会社も命運をかけてますね、なんて思っていま...
熱さのない友情、これはアメリカ的価値観の根源的なもの描いているのかもしれない… ケリー・ライカート監督、多分初めて見ます。ウィキペディアには「アメリカのインディペンデント映画作家として最も高い評価を受ける一人とも評される」とあります。んー、確かに、見ているものが違う感じがする映画でした。言い方を変えれば、何を伝えようと思っているのかよくわからない映...
ヨーロッパで売るべき映画だと思いますが… ジョージア(旧グルジア)のキストと呼ばれるチェチェン系ジョージア人の暮らしを追ったドキュメンタリーです。監督は竹岡寛俊さんという方で、ネットにはこの映画以外には情報がないですね。アダミアニ 祈りの谷 / 監督:竹岡寛俊ジョージアとパンキシ渓谷ジョージアは2015年までは日本...
映画は一見凡庸に見えるが、アンチへの配慮や不確かなものを避けたい思いかも… メイミー・ティルという実在の人物を描いた映画です。1955年に14歳の息子エメットが白人男性に暴行(リンチ…)され殺害されたことを契機に公民権運動の活動家となり、また教育者としても様々な活動をされたようです。2003年に81歳で亡くなられています。ティル ...