ルイ・ガレル、映画で戯れる ルイ・ガレルさん、無茶苦茶楽しんで映画つくってます。公式サイトにある「フランス映画界きってのサラブレッド」という枕詞(的な)がフランスでも言われていることかどうかはわかりませんが、こういう(映画の)センスには二世、三世という環境が大きく影響しているように思います。パリの恋人たち / 監督:ルイ・ガレルどの国にも様々な価値観...
結婚、そして離婚、でも生きている Being Alive Netflix 製作、配信は12月6日からですが、11月29日から先行劇場公開されています。「イカとクジラ」「フランシス・ハ」「ヤング・アダルト・ニューヨーク」のノア・バームバック監督、主演は下の画像のようにスカーレット・ヨハンソンさんとアダム・ドライバーさんです。タイトルは「結婚物語」となっていますが、...
翔ばなくてもいい時代の青春ファンタジー 中川龍太郎監督、かなり注目している監督です。一年ほど前に見た「四月の永い夢」がとてもいい映画であり、その名前になんとなく記憶がありましたので過去記事を検索しましたら、その三年ほど前に「愛の小さな歴史」を見ていたという、そんな始まりです。わたしは光をにぎっている / 監督:中川龍太郎映画としてすごく洗練されてきて...
シュナーベル監督の目を通しウィレム・デフォーの姿で見るゴッホ フィンセント・ファン・ゴッホ37年の生涯のうち、亡くなるまでの2年あまりが描かれています。監督は「潜水服は蝶の夢を見る」のジュリアン・シュナーベル監督、あらためてこの監督の過去の作品をみてみますと伝記的な映画が多い監督です。(的)としたのは、伝記という言葉からイメージされる人物紹介のような映画ではないと...
静謐なつくりに漂う悲哀、滲み出る情 始まってしばらくは、トラン・アン・ユン監督? と思うくらい雰囲気が似ていました。ひとことで言えば静謐ということですが、ゆったりと流れる時間、少ない台詞、感情的なシーンを排しているにもかかわらずにじみ出る「情」、そういう映画です。第三夫人と髪飾り / 監督:アッシュ・メイフェアアッシュ・メイフェア監...
人種差別の複雑な内面化を描く 差別のある社会において、いや、もちろん、現在のところ、そうじゃない社会があるのかと言われれば悲観的にならざるを得ないわけですから、どんな社会においてもということになるのですが、ひとつは、差別する側に属する者は差別される者にどう対したらいいかという話、そしてまた、もう一方の差別される側に属するものは、差別する側の者が自分には差別意識はない...
人の生きざまは俗なものと裏腹の無常なり これ、面白いですね。チャン・リュル監督、知りませんでした。1962年生まれの中国籍の朝鮮族で、経歴は公式サイトの Director に詳しいです。アジアフォーカスや東京では上映されているようです。慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ / 監督:チャン・リュル一見、ホン・サンス監督を思わせるところもありますが、比べたら...
実はレオは”さよなら”しておらず、退屈と失望の真っ只中 「グザヴィエ・ドランにつづく新鋭×東京ジェムストーン賞受賞の未来を担う女優」の宣伝コピーにつられたとしても、裏切られることも後悔することもありません。新鋭とはセバスチャン・ピロット監督、未来を担う女優とはカレル・トレンブレイさんです。さよなら、退屈なレオニー / 監督:セバスチャン・ピロットただ...
青春、ゾンビ、ミュージカル、3ジャンルの王道をゆく 青春ゾンビミュージカル映画としては完璧です。ただ、そうしたジャンルがあればですが(笑)。「ショーン・オブ・ザ・デッド」と「ラ・ラ・ランド」の融合(‘Shaun Of The Dead’ Meets ‘La La Land’)とのコピーで紹介されています。どちらも見ていませんので、それが妥当かどうかわかりませんが...
鉄板の青春音楽映画だが、山田杏奈、佐野勇斗、森永悠希の演技が魅力 青春 × 音楽(バンド)映画はやっぱり最強ですね(笑)。それにこの映画、ベタなところのおさめ方が結構うまくいっており、最後まで嫌味なく見られます。こういう映画って、ある程度ベタじゃないと成立しませんし、かといって行き過ぎると引かれてしまいますし、結構バランスは難しいと思います。小さな恋のうた...
キーラ・ナイトレイの演技とやさしい演出でよき人コレットに シドニー=ガブリエル・コレットさんの半生を描いた映画です。ウィキペディアによりますと、1873年生まれ、1893年(20歳くらい)に結婚し、1906年(33歳くらい)に離婚とありますので、その間の13年間くらいが描かれていることになります。コレット / 監督:ウォッシュ・ウェストモアランド公式サイ...
ベネディクト・エルリングソン監督の「地球温暖化」への強烈なメッセージ 「たちあがる女」なんてもんじゃないです。「Woman at War」まさしく「たたかう女」です!ただ直球勝負ではなく硬軟織り交ぜて作られており、とてもバランスがよく、面白いですし、考えさせられますし、でもどうしたらいいんだろうと立ちすくむしかない今の私たちを的確に表現しています。立ち上が...
イギリスの田舎の風景は美しく、エミリー・モーティマーもいい ひとりの女性がイギリスの田舎町に本屋をひらく、ただそれだけ話なんですがかなりよかったです。ゆったりしたリズムと間合い、そしてなんといっても、その女性フローレンスをやっているエミリー・モーティマーさんがいいです。マイ・ブックショップ / 監督:イザベル・コイシュ久しぶりのイザベル・コイシェ監督、...
イタリアン・ハードボイルド・フィルム・ノワール・ミュージカル映画 これは、配給の宣伝担当を褒めたいですね(笑)。「愛と銃弾」なんてタイトル、むちゃくちゃそそります。まあ、原題も近い意味なんでしょうが、下に引用した画像といい、「死んでも、愛して。」とか、このなんともいえないクサさの同居した切ないかっこよさ、どう考えてもフィルム・ノワール系のクライムものを思わせます。...
シュール、シュールと唱えて見ないと理解できないよ この映画を自分の価値観の中に引き込んで見ようとすると、おそらく前半でお手上げになるでしょう。危ないところでした。心も頭も解き放ってじっとスクリーンを見つめていれば、やがて静かなる感動と、そして見終えて後の、疑問の嵐に見舞われることでしょう(笑)。未来を乗り換えた男 / 監督:クリスティアン・ペッツォルト...
フランケンシュタインは18歳の女性によって生み落とされた! ハイファ・アル=マンスール監督といえば、サウジアラビア出身の監督で、前作の「少女は自転車にのって」がとてもいい印象の映画でした。もう5年前になります。公開当時、サウジアラビアには映画館がないという話があり、びっくりしたのですが、その後どうなっているんでしょう?今年の6月まで女性の自動車運転が禁止されていた...
柴崎友香と濱口竜介によって作られた新しい女性像、朝子。 今年のカンヌでは「万引き家族」がパルムドールを受賞しましたが、この「寝ても覚めても」もコンペティション部門に出品されています。こうした映画祭への出品がどのように選定されるのかはわかりませんが、「ある視点」に出していれば何か受賞したかもしれませんね。作り物臭い(ペコリ)「万引き家族」に比べれば、実在感という点で...
青春残酷物語、ビタースイートじゃないよ。 「イタリアでスマッシュヒット! 16歳の恋と友情をビタースイートに描いた青春映画」なんてコピー、間違っちゃいないですし、確かにそうなんですが、見終わってみれば、ビターどころか、かなり後味の悪い、残酷で救いのない、といっても批判ではなく、ため息しか出ないようないい映画でした。公式サイト / 監督:イバン・コトロネーオ...
仮想空間で繰り広げられる狂気の恋愛ゲーム 愛は狂気だ、って映画です。ただ、時代の空気からなのか、この手の話をストレートにやるのは憚れるのでしょう、その狂気はギャグで包まれ、オチにしても、迷いなのか、ごまかしなのか、いくつものパターンで終えています。とは言え、少なくとも、映画や演劇は、まだ狂気を表現できる、また、表現してもいいものだと再認識させてくれている点におい...
朝倉あきさんの映画ですね…。浴衣姿にドキッとします。 いい映画ですね。特に何かが起きるわけでもなく、ひとりの女性の心の揺れのようなものがゆったりと流れていきます。ただ何も起きないと言っても、いわゆる事件などのドラマチックな出来事が起きないだけで、その女性、滝本初海(朝倉あき)の心の中ではいろいろなことが起きているでしょう。映画はその起きていることを、これとは...