おすすめ映画

さよなら、退屈なレオニー

2019.06.23

おすすめ映画, さ行,

実はレオは”さよなら”しておらず、退屈と失望の真っ只中「グザヴィエ・ドランにつづく新鋭×東京ジェムストーン賞受賞の未来を担う女優」の宣伝コピーにつられたとしても、裏切られることも後悔することもありません。新鋭とはセバスチャン・ピロット監督、未来を担う女優とはカレル・トレンブレイさんです。さよなら、退屈なレオニー / 監督:セバスチャン・ピロットただ...

アナと世界の終わり

2019.06.08

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青春、ゾンビ、ミュージカル、3ジャンルの王道をゆく青春ゾンビミュージカル映画としては完璧です。ただ、そうしたジャンルがあればですが(笑)。「ショーン・オブ・ザ・デッド」と「ラ・ラ・ランド」の融合(‘Shaun Of The Dead’ Meets ‘La La Land’)とのコピーで紹介されています。どちらも見ていませんので、それが妥当かどうかわかりませんが...

小さな恋のうた

2019.05.31

おすすめ映画, た行,

鉄板の青春音楽映画だが、山田杏奈、佐野勇斗、森永悠希の演技が魅力青春 × 音楽(バンド)映画はやっぱり最強ですね(笑)。それにこの映画、ベタなところのおさめ方が結構うまくいっており、最後まで嫌味なく見られます。こういう映画って、ある程度ベタじゃないと成立しませんし、かといって行き過ぎると引かれてしまいますし、結構バランスは難しいと思います。小さな恋のうた...

コレット

2019.05.23

おすすめ映画, か行,

キーラ・ナイトレイの演技とやさしい演出でよき人コレットにシドニー=ガブリエル・コレットさんの半生を描いた映画です。ウィキペディアによりますと、1873年生まれ、1893年(20歳くらい)に結婚し、1906年(33歳くらい)に離婚とありますので、その間の13年間くらいが描かれていることになります。コレット / 監督:ウォッシュ・ウェストモアランド公式サイ...

たちあがる女

2019.03.24

おすすめ映画, た行,

ベネディクト・エルリングソン監督の「地球温暖化」への強烈なメッセージ「たちあがる女」なんてもんじゃないです。「Woman at War」まさしく「たたかう女」です!ただ直球勝負ではなく硬軟織り交ぜて作られており、とてもバランスがよく、面白いですし、考えさせられますし、でもどうしたらいいんだろうと立ちすくむしかない今の私たちを的確に表現しています。立ち上が...

マイ・ブックショップ

2019.03.22

おすすめ映画, ま行,

イギリスの田舎の風景は美しく、エミリー・モーティマーもいいひとりの女性がイギリスの田舎町に本屋をひらく、ただそれだけ話なんですがかなりよかったです。ゆったりしたリズムと間合い、そしてなんといっても、その女性フローレンスをやっているエミリー・モーティマーさんがいいです。マイ・ブックショップ / 監督:イザベル・コイシュ久しぶりのイザベル・コイシェ監督、...

愛と銃弾

2019.02.18

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イタリアン・ハードボイルド・フィルム・ノワール・ミュージカル映画これは、配給の宣伝担当を褒めたいですね(笑)。「愛と銃弾」なんてタイトル、むちゃくちゃそそります。まあ、原題も近い意味なんでしょうが、下に引用した画像といい、「死んでも、愛して。」とか、このなんともいえないクサさの同居した切ないかっこよさ、どう考えてもフィルム・ノワール系のクライムものを思わせます。...

未来を乗り換えた男

2019.01.12

おすすめ映画, ま行,

シュール、シュールと唱えて見ないと理解できないよこの映画を自分の価値観の中に引き込んで見ようとすると、おそらく前半でお手上げになるでしょう。危ないところでした。心も頭も解き放ってじっとスクリーンを見つめていれば、やがて静かなる感動と、そして見終えて後の、疑問の嵐に見舞われることでしょう(笑)。未来を乗り換えた男 / 監督:クリスティアン・ペッツォルト...

メアリーの総て

2018.12.26

おすすめ映画, ま行,

フランケンシュタインは18歳の女性によって生み落とされた!ハイファ・アル=マンスール監督といえば、サウジアラビア出身の監督で、前作の「少女は自転車にのって」がとてもいい印象の映画でした。もう5年前になります。公開当時、サウジアラビアには映画館がないという話があり、びっくりしたのですが、その後どうなっているんでしょう?今年の6月まで女性の自動車運転が禁止されていた...

寝ても覚めても

2018.09.06

おすすめ映画, な行,

柴崎友香と濱口竜介によって作られた新しい女性像、朝子。今年のカンヌでは「万引き家族」がパルムドールを受賞しましたが、この「寝ても覚めても」もコンペティション部門に出品されています。こうした映画祭への出品がどのように選定されるのかはわかりませんが、「ある視点」に出していれば何か受賞したかもしれませんね。作り物臭い(ペコリ)「万引き家族」に比べれば、実在感という点で...

最初で最後のキス

2018.08.27

おすすめ映画, さ行,

青春残酷物語、ビタースイートじゃないよ。「イタリアでスマッシュヒット! 16歳の恋と友情をビタースイートに描いた青春映画」なんてコピー、間違っちゃいないですし、確かにそうなんですが、見終わってみれば、ビターどころか、かなり後味の悪い、残酷で救いのない、といっても批判ではなく、ため息しか出ないようないい映画でした。公式サイト / 監督:イバン・コトロネーオ...

君が君で君だ

2018.07.17

おすすめ映画, か行,

仮想空間で繰り広げられる狂気の恋愛ゲーム愛は狂気だ、って映画です。ただ、時代の空気からなのか、この手の話をストレートにやるのは憚れるのでしょう、その狂気はギャグで包まれ、オチにしても、迷いなのか、ごまかしなのか、いくつものパターンで終えています。とは言え、少なくとも、映画や演劇は、まだ狂気を表現できる、また、表現してもいいものだと再認識させてくれている点におい...

四月の永い夢

2018.06.11

おすすめ映画, さ行,

朝倉あきさんの映画ですね…。浴衣姿にドキッとします。いい映画ですね。特に何かが起きるわけでもなく、ひとりの女性の心の揺れのようなものがゆったりと流れていきます。ただ何も起きないと言っても、いわゆる事件などのドラマチックな出来事が起きないだけで、その女性、滝本初海(朝倉あき)の心の中ではいろいろなことが起きているでしょう。映画はその起きていることを、これとは...

男と女、モントーク岬で

2018.05.31

あ行, , おすすめ映画

男の感傷物語にみえて、実は女性(たち)の物語かも…。男性監督作品であれ女性監督作品であれ、およそ恋愛映画の大半は男の妄想物語ときまっています(異論は認めません(笑))が、それでも中には、その妄想にしとやかな品位をもって女の存在感を示す映画もあるわけで、この「男と女、モントーク岬で」はその一本だと思います。フォルカー・シュレンドルフ監督が恋愛もの? と、(多分)3...

パティ・ケイク$

2018.05.11

おすすめ映画, は行,

青春音楽物語。この映画、貧困、差別、女性の自立が主たるテーマじゃないよラップって、こういう言い方をするとラップ好きには怒られるかも知れませんが、ダサさと紙一重のカッコよさみたいなところがありますよね。この映画でも、MCバトルという交互にラップを(でいいのかな?)競い合うシーンがありますが、必然的に相手をディスることになり、汚い言葉を浴びせ合うような結果になります...

ナチュラルウーマン

2018.02.27

おすすめ映画, な行,

ロッカーの中にあったもの、それはマリーナがマリーナであるためのものむちゃくちゃ力強い映画です。最近やたら耳にする、特にオリンピックシーズンでしたので毎日のようにテレビから流れてくる「勇気をもらう」という言葉を(嫌いだけど)あえて使えば、これほど「勇気をもらえる」映画、そして人物はいないでしょう。映画の中では何も語られませんので詳しい性自認はわかりませんが、公式...

花咲くころ

2018.02.19

おすすめ映画, は行,

1992年トビリシ、14歳エカとナティアの二人は確かにその時そこで生きていたという映画。この映画、2013年の製作で、その年の東京フィルメックスで最優秀作品賞を受賞している映画です。とてもいい映画で私はお勧めしますが、こうしたやや地味とも言える映画の公開は難しいのでしょう。まさかジョージア出身の栃ノ心が優勝したタイミングを見計らったわけでもないでしょうが、時代に...

ソニータ

2018.01.12

おすすめ映画, さ行,

ドキュメンタリーとしての問題提起も含めオススメです2016年のサンダンス映画祭のワールドシネマ ドキュメンタリー部門でグランプリを受賞しているドキュメンタリーです。アフガニスタンからイランに逃れた女性(女の子)ソニータを追っています。映画は15,6歳から18歳くらいまでを撮っていますが、ソニータ自身は11歳くらいからイランに渡ったと語っていました。監督のロクサ...

汚れたダイヤモンド

2017.11.08

おすすめ映画, や行,

ラスト10分のピエールの描き方が見事この映画、ラストの数シーンが無茶苦茶いいです。その良さというのは、主人公のピエール(ニールス・シュネデール)、下の引用の人物なんですが、彼の心の揺れが映画的に実にリアルなんです。実際にありそうとか現実的という意味ではなく、彼は次どうするんだろう、こうはしないでくれと考えながら見ていると、ああそうするんだ、そうか、そうだよなと...

あさがくるまえに

2017.09.20

あ行, , おすすめ映画

(ネタバレしても問題ない)のでよく知って見るべし。シンプルなのに情感豊か。カテル・キレヴェレ監督、予告編映像ではこの映画が日本初公開と言っていますが、今回配給がついたという意味でしょう。前作の「スザンヌ」がフランス映画祭で上映され、その後単館系で企画上映されています。「スザンヌ/カテル・キレヴェレ監督」フランス映画ウィークこの「あさがくるまえに」は、随分前に予...