ロリータというよりも、監督自身が持つ過去の記憶、ある一時期の母の記憶を映像化した…「ロリータ」、小説のタイトルではなく概念としてのロリータですが、ロリータは芸術なんでしょうか? ロリータアートなんて言葉もあるんですね。1977年、実の母親が撮影した自分の娘のヌード...
この三人の生き方、60年代、70年代なら憧れでしょう。三人は一体何歳の設定なんだろう?と、公式サイトを見てみましたら、「ルカ(31歳)、ルイス(29歳)、ルアラ(30歳)」とのこと、30歳でこの生き方ができるなんて素敵だねと、随分斜めに構えた見方をしてしまいました。それにしても「聖者の午後」なん...
アンワルは最後まで自分自身を演じていますし、彼の何かがさらけ出されているようにはとても思えない…ずっと気になっていながら、なかなかタイミングが合わなかったのですが、終了間際になってやっと見ることが出来ました。どう見るか難しい映画ですね。タイトル通り、過去の虐殺行為を当の本人が演じるところを撮ったドキュメンタリー、1960年代のインドネシアで行われてい...
とてもシンプルな作りとルディ(アラン・カミング)の素敵な笑顔がとても良かったですあまり内容も知らずに見に行ったのですが、こういう映画だったのですね。涙を流してしまいました。www.youtube.com涙を流した映画について書く時に、たとえば「光にふれる」のように、必ずと言っていいほど「感動...
ビートという言葉をどう定義する?共鳴すること、共感することとジャックは答えたウォルター・サレス監督の「オン・ザ・ロード」を見て、それまで名前しか知らなかったジャック・ケルアックの「路上オン・ザ・ロード」を読み始めました。で、その結果は後回しにして、まずは...
脇ネタですが、ジーン(キャリー・マリガン)はルーウィン(オスカー・アイザック)が好きに違いないここまであからさまにループする人生なんて考えただけでも怖くなります。テーマは違えどコーエン兄弟らしい映画です。コーエン兄弟最新作『インサイド・ルーウィン・デイヴィス名もなき男の歌』予告編シカゴでの売り込みも失敗し、ニューヨークに戻ったルーウィン(オスカー・アイザ...
この作品を見て「パリ・テキサス」や「アメリカ、家族のいる風景」二作のシナリオはどんなものだったんだろうと思うリヴァー・フェニックス幻の遺作「ダーク・ブラッド」公開記念ということで、1992年の作品「アメリカンレガシー」が劇場公開されていました。当時、東京国際で上映されたのみということのようです。リヴァー・フェニックスさんのファンというわけでもない...
美しいアメリカ西部の風景やCGなし(当たり前だが)の戦闘シーンや群衆シーンなどよりも三角関係の人間模様が面白い3時間40分という長さにひるみ、さらには公開当時の顛末を読むにつけ、これは見るべき映画かなどと迷っているうちに最終日(昨日)になってしまいました。https://www.youtube.com/embed/HP6ziEpdiWs...
聾者としてのマチの描き方が気になり、同僚がマチに「あなたには幸せになって欲しいのよ」って何なのでしょう?映画というよりも黒田育世さんというダンサーに興味があって見てみました。https://www.youtube.com/embed/Ov3xxNsIsjM『告白』などにも出演し、ダンサーとしてだけでなくさまざまな方面で活動する黒田育...
ハリウッドでリメイクすれば、きっと面白い映画になるでしょう。え?これハリウッド?サスペンスものをきらいじゃないのと「セブンを越える」などという宣伝文句にやられて見てしまいました(笑)。(注)この映画を良かったと思われた方が以下を読むと気分が悪くなりますのでご注意ください。www.youtube.com見方を誤りました。サスペンスとかセブンとかに惑わされ、ロキ...
かなり凝った構成の作品で、こうした作り込みこそが深田監督がやりたいと思っていることではないか…「ほとりの朔子」の深田監督、2008年の作品です。40分ほどの3作品がオムニバス、というより、登場人物がからみ合いながら繋がっていく連作といった方がいいかもしれません。バルザックの「人間喜劇」と呼ばれる作品群の手法とのことです。https://www....
幾度も流れる熱いロックがそれを現しているのでしょうが、映画的には渋さはあっても熱さはなく、ワレサも人間的魅力が感じられる…いわゆる伝記ものではあるのですが、全くヒーロー感はなく、とても見やすい反面、どこか物足りなさも感じます。なぜ一電気工であったワレサが、革命的なリーダーとなり、ノーベル平和賞を受賞し、初代大統領にまでなったか、そうしたことを描く意図はあ...
この映画は、原作に比して、温度が低く、湿度が高いそこのみにて光輝く 発売日: 2015/02/14 メディア: Prime Videoこれは佐藤泰志「そこのみにて光輝く」とは全く別の「そこのみにて光輝く」ですね。映画『そこのみにて光輝く』予告編決定的なことは、原作の達夫は、映画のように目の前で人を死なせてしまった自責の念で無為な...
期待はハチャメチャな酔っぱらいのおバカ映画だったのですが…コメディーを映画館で見ることはほとんどないのですが、何となく見ていたネットの記事で引っかかり見てみました。「あら? 思っていたのと違うぞ」と、突き抜け方ももの足りず、爆笑もできず、私としてはやや残念な映画ではありました。論理はあまり良く分からなかったのですが、ネ...
「彼女が消えた浜辺」「別離」そしてこの作品、アスガー・ファルハディ監督の映画づくりのテーマやこだわりや手法は一貫しているようです「別離」の評価が高かったせいでしょうか、平日の昼間でしたがほぼ満席でした。いやむしろ、平日昼間だからよく入っていたと言える映画なのかも知れません。最近では、もちろん映画の内容や映画館のイメージにもよりますしアニ...
映画としてはもっと整理すべきだとは思いますが、うまい台詞もたくさんあり、映画監督より脚本家として…私好みの映画は撮ってくれそうもありませんが(笑)才能は感じられます。自主映画ですのでいろいろな眼が入らないこともあるのでしょう、まだまだ整理し切れていない感じがします。前半はどこに向かうのかかなりつかみづらいのですが、後半は一気にサスペンスタッチとなり結構見られます。...
クローズアップ多用の手法はアデルの居心地の悪さに揺れる心や不安定さを見事にとらえ見る者を引きつけますこれは、間違いなくアデルを演じたアデル・エグザルコプロスの映画です。監督と二人の俳優がそろってパルムドールを受賞したという、もう一人のレア・セドゥもとても良かったのですが、こちらの良さは俳優としての良さであり、アデルの方は、もちろん演技なんでしょうが、演技を越えた存...
多分、絵画的な画のつくりや舞台劇的な独白を多用した象徴性を楽しむべきなのでしょう、が…こういう映画を楽しむのは結構骨が折れます。具体的なことをやっているのに、現代に結びつきにくく、象徴的に見ようにも、あまりにも具体的すぎて想像力が働きにくいという…。(私だけか…)老夫婦と息子の妻は、8年前に失踪した息子のことを思い続ける毎日です。父親は、息子が何らかの犯罪(強盗?...
高齢化と肥満体型のニートで描くアメリカの田舎町の非生産的な描写にはちょっとびっくり公開以来ずっと気になっていたのですが、結局最終日になってしまいました。結構遅い時間の上映でしたのでガラガラだろうと思って行ったところ、以外にも入っていましたのでビックリ、さらに、遅れて入ってくるは、ごそごそ何か食べてる(か?)は、携帯をブルブルさせて液晶点灯させるは、エンド...
雰囲気としては「俺たちに明日はない」などアメリカン・ニューシネマ的と言えなくもないのですが…「悲劇的な愛」なんていうコピーに非常に弱い私としては、見逃すわけにはいきません(笑)。と、出掛けたのですが…。https://www.youtube.com/embed/s2NItIdxQ5oいや、全くその通りの映画ではありました。荒...