最新映画一覧

追想

2018.08.18

た行,

男は追想し、女は回想する、という男の妄想なかなか掴みづらい映画で、「追想」などという邦題やオチのようにくっついている2007年のシーンを主題として見るならば、老年の男が若かりし頃の失敗をまさしく追想する映画ということなんですが、ただ、映画の8割方を占める1962年のシーンから見えてくるのは、やや茶化し気味にも見える映画のつくりとは相反する、かなりシリアスな問題なの...

バトル・オブ・ザ・セクシーズ

2018.08.14

は行,

世界はすべてを許すわけではないけれど、いつか人が人を自由に愛せる時代はやってくる予告編を見る度に、妙に古臭いビジュアルやねぇとか、腹の出たおっさんがテニスプレーヤー? などと、やや茶化したくなるような気分を感じていたのですが、ほぼ実話だったようで、ごめんなさいでした。それに面白かったです。公式サイト / 監督:ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス...

菊とギロチン

2018.08.13

か行,

シナリオと編集に難あり…瀬々敬久監督の自主企画とか構想30年などという言葉がありましたので、どういうことなんだろうとググっていましたら、クラウドファンディングで資金を募っていた記事がありました。やるなら今しかない! 7月7日公開 瀬々敬久監督入魂の『菊とギロチン』上映支援プロジェクト - クラウドファンディングのMotionGalleryプロデューサーの坂口一...

2重螺旋の恋人

2018.08.09

英数字, 数字

子宮に残された2重螺旋は双子の夢を見るフランソワ・オゾン監督は、ほんとに映画の志向性がわからない監督です(笑)。 前作「婚約者の友人」を見て、やっとフランソワ・オゾン監督がわかったぞと思ったのもつかの間、今作はかなりミステリー色が強い上に、性愛表現がかなりの比重を占めますし、ラスト近くには一瞬オカルトかと思わせるようなシーンもあったりと、フランソワ・オゾン監督ら...

カメラを止めるな

2018.08.05

か行,

緻密な計算と隙きのない間合いの映画、ただし面白いのは1/3小規模の公開が口コミで評判を生み、ついには全国◯館で公開! なんて宣伝文句はアメリカ映画ではよく目にしますが、日本でもついにそうしたことが可能な配給環境になったんでしょうか。8月4日の映画.comの記事では「東京2館での公開から全国124の劇場での公開」 と記されています。公式サイト / 監督:上田...

スターリンの葬送狂騒曲

2018.08.03

さ行,

スターリン死後の権力闘争をギャグるも、毒にもならずスターリンが倒れた1953年3月1日からのソビエト連邦共産党内の権力闘争の内幕がコメディタッチで描かれています。主にベリヤとフルシチョフの争いで、当初はベリヤが権力を握りますが、(映画の)最後にはフルシチョフが勝つことになります。映画の中ではまるで時間軸がわからず、数日の出来事のように作られていますが、ウィキペデ...

さようなら

2018.08.02

さ行,

(DVD)アンドロイドに話題がいきますが、ブライアリー・ロングさんの映画ですよね「海を駆ける」ではほとんどいいことを書いていませんが、深田晃司監督の映画は結構見ていますし、評価(偉そうですが)も高いです。で、その記事にも書いた通り、DVDで見たこの「さようなら」が一番印象に残っています。ただ、公開時は、「人間とアンドロイドが舞台上で共演する画期的な演劇プロジェク...

ウインド・リバー

2018.07.29

あ行,

アメリカの良心だとは思うけれど、現実は無理でも映画ならもう一歩前へ映画としては、特に前半、ミステリータッチで隙なく進む展開は集中して見られますし、とてもよく出来ていると思います。ただ、この映画のテーマとなっている(かどうかも微妙)ものをどう捉えるかは結構微妙です。公式サイト / 監督:テイラー・シェリダン映画の舞台は、アメリカ ワイオミング州のウィンド・...

志乃ちゃんは自分の名前が言えない

2018.07.26

さ行,

過剰さがなくシンプル、蒔田彩珠がよく行間(画間)を埋めていた夏休みということもあるのか、なかなか見たいと思える映画がありません。ということで日本の青春もの、原作があり、押見修造さんという方のコミックだそうです。監督は、「本作で満を持しての長編商業映画デビューを果たす気鋭」と紹介されている湯浅弘章さん。若いのかと思ってウィキペディアを見てみれば、1978年生まれと...

祝福~オラとニコデムの家

2018.07.24

さ行,

作られた感が強い割に中途半端に感じられるドキュメンタリードキュメンタリーでこういう画が撮れるってのはすごいですね。被写体がカメラを意識してしないですし、被写体が自分をさらけ出しているように見えます。つまり、これをドラマと言われれば、演技にリアリティがあると評価されるということです。公式サイト / 監督:アンナ・ザメツカワルシャワ郊外の街セロツク(とのこ...

軍中楽園

2018.07.20

か行,

兵士と娼婦の悲恋物語、良くも悪くも追憶の彼方に…公式サイトの画像やコピーをちらっと見て、軍人と娼婦の悲恋物語かなと予想して見に行きましたら、悲恋物語もあるにはあるのですが、全体としては、追憶の(やや)群像劇的な物語でした。公式サイト / 監督:ニウ・チェンザーただ、(やや)群像劇的だとわかったのは中盤に入ってからですし、ああ、追憶物語なのねとわかったのもほ...

君が君で君だ

2018.07.17

か行, , 褒めてる映画

仮想空間で繰り広げられる狂気の恋愛ゲーム愛は狂気だ、って映画です。ただ、時代の空気からなのか、この手の話をストレートにやるのは憚れるのでしょう、その狂気はギャグで包まれ、オチにしても、迷いなのか、ごまかしなのか、いくつものパターンで終えています。とは言え、少なくとも、映画や演劇は、まだ狂気を表現できる、また、表現してもいいものだと再認識させてくれている点におい...

グッバイ・ゴダール!

2018.07.14

か行,

ゴダールと言えども、男女の別れは映画通りにはいかず…今さら私が説明するまでもないゴダールですが、ただ、今でも代表作として語られる映画の多くは、1959年の「勝手にしやがれ」から、この映画の冒頭に出てくる1967年の「中国女」あたりまでの作品で、この映画が描く時期は、一般的には(映画が)あまり知られていない時期で、自らの成功をぶち壊そうとした転換期だったようです。...

EVA エヴァ

2018.07.12

英数字, 英字

イザベル・ユペールはジャンヌ・モローを越えたか?イザベル・ユペールはイザベル・ユペールしか演じない。…の典型的な映画ですね。こういう物語性の強い映画でイザベル・ユペールに何を期待したのかよくわかりませんが、ただ、逆に「悪女イブ」的男目線の Eve 像を覆す可能性もあったのにとは思います。公式サイト / 監督:ブノワ・ジャコーとにかく、映画としての難点は...

ルームロンダリング

2018.07.10

ら行,

シリーズ化必至か? 連載漫画的な今どきの物語。ルームロンダリング。そもそもそんな言葉はないのに、何となくその意味を知っているような気がしてきます。そんな仕事が存在するとは思えないのに、何となくあるかもしれないと思えてきます。公式サイト / 監督:片桐健滋「企画」としては成功でしょう。と、あえて括弧付きにしたのは、この映画が、「TSUTAYA CRE...

いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち

2018.07.08

あ行,

笑いのポイントがまるでわからない、私が悪いのか、映画が悪いのか?上映前に流れる予告編も結構効力を発揮するもので、この映画、予告編を見て、これは面白そうと見に行ったものです。ただ、その期待はしっかり裏切られましたが…(笑)。公式サイト / 監督:シドニー・シビリア(日本の)公式サイトの「イタリアン・コメディの金字塔」のコピーはともかくとしても、この映画が...

ゲッベルスと私

2018.07.03

か行,

人は自分が悪であること、あるいは悪とともにいることに気づかないヨーゼフ・ゲッベルスと言えば、プロパガンダの天才と言われ、ナチスの権力掌握に大きな役割を果たし、ナチスの No.2として国民啓蒙・宣伝大臣に就いた人物です。この映画は、そのゲッベルスの秘書だったというブルンヒルデ・ポムゼルさんのインタビューを構成したものです。公式サイト / 監督:クリスティアン・...

ガザの美容室

2018.07.01

か行,

戦闘がハマス対イスラエルのものでないことにビックリ!舞台はパレスチナ自治区ガザの美容室、中には13人の女たち、外には武器を持ってうろつく男たち。日本からみれば相当にシュールなこの風景は、ガザにおいては紛うことなき現実ということなのでしょう。 公式サイト / 監督:タルザン&アラブ・ナサールワンシチュエーションドラマです。美容師2人の小さな店に10人の女...

母という名の女

2018.06.28

は行,

母は女であるが、女は母とは限らない…。本当にこの監督の映画にはいつもびっくりさせられます。なかなか先が読めません。公式サイト / 監督:ミシェル・フランコミシェル・フランコ監督、現在、39歳か40歳くらいのメキシコの監督です。ワールドレベルでの活躍はここ10年くらいで、カンヌをターゲットにしているのでしょう、全て何らかの形...

30年後の同窓会

2018.06.26

英数字, 数字

反戦、反権力かと思いきやアメリカ賛美の映画かなあ…?最近は「6才のボクが、大人になるまで。」が代表作に挙げられることが多いようですが、私には、やはり「ビフォアー・サンライズ」の枕詞がしっくりくるリチャード・リンクレイター監督です。ウィキペディアを見てみますと他にもたくさん撮っているようですが、タイトルにさえ記憶がなく、自分自身ちょっとびっくり。公式サイト /...