最新映画一覧

山河ノスタルジア/ジャ・ジャンクー監督

2016.05.20

さ行, , 褒めてる映画

言葉のないところに叙情的風情が生まれる。2025年、現実の世界は「世界」になる。ジャ・ジャンクー監督が帰ってきた! そんな感じのする映画です。前作「罪の手ざわり」のレビューを読み返してみますと、ジャ・ジャンクー監督の何かが変わっていく過渡期ではないかなどと書いていますが、結局「青の稲妻」や「世界」に戻ったのでしょう。ただ、当然十年余という時間は、人も、そして国...

すれ違いのダイアリーズ/ニティワット・タラートーン監督

2016.05.18

さ行,

タイのさわやか青春映画を見て、リフレッシュしてみてはいかが?タイのさわやか映画です。タイ映画と聞いて、思いつくものは何でしょうね? マッハ!? ブンミおじさん?私は、「風の前奏曲」「レター 僕を忘れないで」、他に、アクションものを何か見た記憶はありますがタイトルは思い出せません。「ブンミおじさんの森」も見ましたが、これは過去見た中で最も眠かった映画です。ですの...

ヘイル、シーザー!/コーエン兄弟監督

2016.05.16

は行,

こういう映画が楽しめないと映画ファンとはいえないのかも…。とは言っても何が面白いのやら…。書き始めてはみたものの、何か書けるほど、いや、書いていいほど、ちゃんと見ていません。と言いますのは、花粉症と言っていいのか、鼻炎と言うべきなのか、毎年梅雨入りあたりまで、くしゃみや鼻づまりに悩まされ、その日、あまりの酷さに薬を飲んで映画館へ出掛けました。あいにく前日にネット...

孤独のススメ/ディーデリク・エビンゲ監督

2016.05.11

か行,

この邦題が意図的な釣りだとしたら、参りました! 意図なしのマジだとしたら、出直してらっしゃい!孤独のススメ!? 孤独なんて、まるでテーマと関係ないじゃん!まさか、人間皆孤独という、しょうもない意味で使っているわけでもないでしょうし、フレッドがテオを受け入れるのは孤独で寂しいからではないでしょう。ん? この邦題、釣りか?確かに、「孤独」好きの日本人(笑)には受...

さざなみ/アンドリュー・ヘイ監督

2016.05.10

さ行,

俳優2人の演技はともかく、30代の夫婦に起きたことを70代の老夫婦が演っているような違和感を感じます昨年のベルリンで女優賞と男優賞を受賞しています。俳優の名前を記憶するのが苦手な方ですので、シャーロット・ランプリングさんと名前を聞いても映画が浮かんできません。ググってみましたら、ああ「リスボンに誘われて」でライムントが訪ねて行くアマデウの妹役の俳優さん! それに...

オマールの壁/ハニ・アブ・アサド監督

2016.05.06

あ行,

分離壁の非人道性はともかく、映画としては、全体としてやや中途半端な感じ、政治的にも日本で暮らす者には最も実感しにくい世界なのかもしれません。パレスチナ。今では、中東に関する日本の報道は、シリア内戦やイスラム国主体に移っていますので、自ら知ろうとしてそれなりの努力をしないかぎり、今何が起きているのかほとんどわからないのが実情です。ただこの映画は、そうした政治的...

追憶の森/ガス・ヴァン・サント監督

2016.05.03

た行,

映画としての見どころは、樹海のシーンではなく、アーサーとジョーンの言い争いの場面かもしれないガス・ヴァン・サント監督、さほど見ている方ではありませんが、「死」を見つめた映画が多いように感じます。この映画も、そのものずばりで、アメリカ人のアーサー(マシュー・マコノヒー)が、わざわざ死に場所を求めて日本の青木ヶ原までやってくるという話です。アーサーは「the pe...

断食芸人/足立正生監督

2016.04.28

た行,

確かに、この自由さは息苦しく、自らを閉じ込め、傷つけることでしか存在を確認できないということか…あるいは、若いころに1本や2本は見ているのかもしれませんが、監督、あるいは脚本 足立正生の名前で思い浮かぶものはありません。やはり、浮かぶのは「日本赤軍」としての足立正生さんでしょうか。「幽閉者 テロリスト」、見ていませんので、早速 DVD を借りてみようと思います...

太陽/入江悠監督

2016.04.26

た行,

見るべきものはなにもなし。映画は、一年に100本ほど見ます。300本、400本なんて人もいるようですので、一般的には多い方としても、映画好きからすると、まだまだというところでしょう。100本見て、唸るほどいい映画は数本、逆に、とにかく早く終わって欲しい、劇場から早く出たいと思う映画は、まあ1,2本というところでしょうか。何をもったいぶった言い方をしているのかと...

スポットライト 世紀のスクープ/トム・マッカーシー監督

2016.04.23

さ行,

まるで中身のないダイジェスト版のような映画。作り手に見たいもの、知りたいものがない映画はつらい。今年のアカデミー賞、作品賞と脚本賞受賞作品です。そのせいだと思いますが、2,3日前の昼間に出掛けた時は、映画館の外にまで列ができていました。さすがに怯み、鑑賞をあきらめてすごすごと帰ったのでした。で、昨日あらためて夜に見に行きました。昼間とは全く客層が変わり、ほと...

放浪の画家ピロスマニ/ギオルギ・シェンゲラヤ監督

2016.04.20

は行, , 褒めてる映画

毎食ワインとパンとサラダのような、考えてみれば結構シュールな、美しき構図の映画でした。最近は、リバイバル上映やデジタルリマスター版の上映が結構多くなっていますね。あまり客の入らない映画の買い付けが難しくなっているのか、観客の二分化が進んでいるのか、何が起きているんでしょう?この「放浪の画家ピロスマニ」も、ギオルギ・シェンゲラヤ監督1969年の作品です。映画.c...

リザとキツネと恋する死者たち/ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ監督

2016.04.15

ら行,

ワンシーンごとには監督の才能を感じますが、長編としては単調で起伏が足らず、トミー谷は丸?名古屋には二番館(今はこういう言い方はしないかも?)が二館あります。キノシタホールと三越映画劇場です。そのひとつキノシタホールへ初めて行きました。きれいなホールです。映画は「リザとキツネと恋する死者たち」、映画案内サイトを見ていて、ふっと目が止まり、何やら面白そうだと感じ、...

マジカル・ガール/カルロス・ベルムト監督

2016.04.13

ま行, , 褒めてる映画

魔法少女ユキコは、男たちの欲望を一身に受け止め、ソウルジェムは濁りきり、やがてメンヘラ魔女と化すこれだけ作り手の才能が感じられる映画はめずらしいです。もちろん、その中心はカルロス・ベルムト監督でしょう。物語は、父が娘を思うヒューマンストーリーであり、何が起きるかわからないミステリーであり、また、そのテイストは、サスペンスであり、ブラックなコメディであり、ダークな...

蜃気楼の舟/竹馬靖具監督

2016.04.08

か行,

脚本の基本線はいいと思いますが、映画的には「考え落ち」で、ややつらいです竹馬靖具監督の名前は知らなかったのですが、「真利子哲也と共に映画『NINIFUNI』の脚本を執筆(ウィキペディア)」と真利子哲也監督の名前があったことと田中泯さんが出演していることで見に行きました。んー、観念的ですね。こういう映画は嫌いじゃないですが、ちょっと中心がない感じで残念です。...

トラッシュ!この街が輝く日まで/スティーブン・ダルドリー監督

2016.04.08

た行,

エンターテイメント色の強い少年たちの冒険譚、見せ方や構成がうまくDVD鑑賞でも引き込まれますスティーブン・ダルドリー監督の映画は、なぜか DVD鑑賞になってしまいます。劇場で見たのは「めぐりあう時間たち」だけです。「リトル・ダンサー」「愛を読むひと」も DVD鑑賞で、後から劇場で見ればよかったと後悔し、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」も未だ未鑑賞です...

無伴奏/矢崎仁司監督

2016.04.04

ま行,

成海璃子さんが良かったのですが、映画は時代背景などあまり関係のないメロドラマでした。予告編で見た、70年頃の時代背景、ファッションや街やそもそもの人物感覚に微妙なズレを感じて、それでも見てみようかなと迷いに迷って(それほどでもない(笑))、結局見てきました。映画はともかく、成海璃子さんが良かったです。名前は知っていましたが、こんな大人の女性だったとは知りませんで...

フォックスキャッチャー/ベネット・ミラー監督

2016.04.01

は行,

監督の演出力とチャニング・テイタムとスティーブ・カレル二人の演技力ですねピーンと張りつめた緊迫感がいいですね。一昨年のカンヌで監督賞を受賞、アカデミー賞では、スティーブ・カレル(ジョン・デュポン役)とマーク・ラファロ(デイブ・シュルツ役)が俳優賞にノミネートされていますが、この映画は、監督の演出力とマーク・シュルツ役のチャニング・テイタムとスティ...

母よ、/ナンニ・モレッティ監督

2016.03.30

は行,

この映画の時間は止まっている。あるひとつの感情が約2時間に渡って繰り返されているよう「息子の部屋」を見たような記憶はあるのですが、全く内容を思い出せないという程度ですので、初ナンニ・モレッティ監督ということになります。カンヌの「エキュメニカル審査員賞」というものを受賞していますので、どんな賞?と調べてみましたら、「エキュメニカルとはキリスト教の教会統一の意。キリ...

幸せをつかむ歌/ジョナサン・デミ監督

2016.03.28

さ行,

こういうドラマがウソっぽく感じられないのがアメリカの強さ(かな?)。メリル・ストリープのギターや歌は見応え、聴き応え充分。もうそろそろ配給もこうしたタイトルで人の歓心を買おうとすることがマイナスになると知るべきでしょう。ロックですよ、ロック。ジョナサン・デミ監督なので見に行きましたが、そうでもなければ、こんなタイトルの映画など見に行きませんよ(笑)。そのせい...

味園ユニバース/山下敦弘監督

2016.03.26

ま行,

もう少し音楽の強さを出してほしいとは思いますが、バランスの良いアイドル(?)映画です。「渋谷すばる」が誰かも知らず、山下敦弘監督と二階堂ふみさんの名前で見た映画(DVD視聴)です。「関ジャニ∞」のメンバーなんですね。と書いていても、「カンジャニ」と読むのか、「セキジャニ」(関サバの連想で)と読むのか、毎度迷ってしまうというアイドル(でいいのかな?)音痴ではあり...